仕事2 ページ6
Aside
昼食を終え、グラウンドに出るとそこには自分より先に食べ終えていた2番がいた。
「お前はいつも早いな」
近づき声をかける。
「あ、Aさん。こんにちは」
「はい、こんにちは。準備運動はしっかりやっといたほうがいいぞ」
「はい!」
元気いいなぁコイツ。
「ところでAさん、この後はお仕事入っておりますか?」
「いや?書類仕事は午前中に終わらせたしもう今日はやることないかな」
「なら、私と手合わせを...」
「却下」
何でどいつもこいつも手合わせしたがるんだ。意味わからん。
「また今度な」
「そう言って、やってくれたことないじゃないですか」
「うーん、そうだったな」
腕を組み考える。何回かそんな感じで断った覚えがある。ちょっと可哀想かな、流石に。
「ま、手合わせはまた今度な。今日は指導くらいならするから」
「...分かりました、今度はしっかりと相手してくださいね!」
そう言い残して走っていった。そろそろ真面目に相手してやらないと可愛そうダナ。まぁ、とりあえずまた今度で済んだしいいか。そろそろ他のやつも来る頃か今日はコッチだし、気合い入れるか。
<夜>
「暗くなるのって早いな」
あっという間に暗くなってしまった。さすがにくらい中運動は厳しいから皆が自分の房に戻って行った。12月もそろそろ終わるって頃だからかめちゃくちゃ寒い。
「...看守室に戻るか」
看守室に戻ると何人かがそこで暖を取っていた。ストーブの前に六力、八力、九力がくっついて座っていた。
「「「寒い」」」
「だからってくっつき過ぎじゃないか?」
「それは俺も思った」←猿門
「全く弱っちいなぁ」←猪里
「Aさんと猪里さんだけには言われたくない!」
九力が大声を上げて言った。
「あんたら今日はグラウンドの方で日に当たってたんでしょ?!ずるい!」
「おい、猪里と一緒にするな。こいつはサボってたが俺はしっかりと仕事をした!」
「猪里テメー!」
「おい、A!...ギャァァァァァァァァ!」
猿門さんに連れられ部屋の外で殴られたらしく、断末魔が聞こえてきた。
「自業自得だな、あと日に当たってたとしても外は風が吹いてて寒かった」
「安息の地ないじゃん!」
猿門さんが部屋に戻ってくるとボロボロになった猪里も着いてきた。
「A、今日はもう戻っていいぞ」
「あ、はい。ではまた明日」
部屋を出て自分の部屋へ向かった。
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作者名:kokuyou Saki | 作成日時:2021年1月9日 9時