51: 人間を超した姉 ページ3
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シルビア「アリスちゃん!あれがアタシの仲間達よ!あの波止場スレスレに走ってちょうだいっ!」
大船はぶつかってもおかしくない距離で走る。
そこで兄姉は「先に飛び乗れ!」と叫んだ。
カミュ「あんたらは!?」
グロリオ『俺らもあとでそっちに行く。ある程度兵士を払うから、邪魔されないうちに行け!』
イレブン「でも兄さん!どうやって…!」
リリー『早く行かないと通り過ぎてしまいます!私達はちゃんと飛べますから!』
イレブン「よく分かんないけど…みんな飛び乗ろう!」
イレブン達は兄姉を置いて先に船へ飛び乗った。
シルビアには事情を伝え、ひとまず波止場を通り過ぎていった。
兄姉はイレブン達の無事を確認して、各々の武器を構える。
ホメロス「貴様ら…何のマネだ!」
リリー『さっき聞きましたよね?そのままですよ。あなた達には邪魔させない。
濡れ衣を着せる敵なんかに、イレブンを渡したりしない』
グロリオ『そういうことだ。だから…ちょいと軍師以外には眠っていてもらおうか。
リリー、ホメロスを頼む』
リリーは標的をホメロスに定めて、シュンッとホメロスの目の前まで行き、拳を突き出した。
ホメロスは速すぎて少し気づくのが遅かったが、二刀流の剣で防ぐ。
尋常じゃないリリーの力に、ホメロスは言った。
ホメロス「貴様…人間じゃないなっ…!?」
リリー『失礼な。怪力ゴリラとでも言いたいんですか?人間ですよっ!!!』
ホメロスは少しだけ距離を取ると、リリーに向かって剣を振り下ろす。
だが、それはリリーが剣の刃を手で握ったことにより、阻止されてしまった。
_____バキバキバキィっ!!
リリー『これでも、あなた達が言う悪魔の子の姉なので。邪魔者は捩じ伏せますよ』
リリーは手のひらに触れているにも関わらず、剣の刃をバキバキに折って砕いた。
彼女の手から、血は流れていなかった。
手を守るものなんか付けてない。
リリーに少し恐怖を感じたホメロスが周りを見ると、既に兵士はグロリオの手によって気絶させられており、数人しか残っていなかった。
ホメロス「(こいつら…何者だ…!?特にあの女…悪魔の子よりも化け物だ…!)」
グロリオ『じゃあな、軍師さんよォ』
リリー『今度会ったら、排除いたしますからね』
兄姉は機械のようなもので飛ぶ。
兵士に支えられ、ホメロスは冷や汗を垂らしながらも、「逃げられると思うなよ」と言った。
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作者名:竜灸 | 作成日時:2023年4月3日 22時