20話目 ページ22
葵視点
影剣が土下座をしてお願いをしてきた時に
影剣がいた本丸の審神者に殺意がわいた。
'弔いの言葉を掛けてあげたい"?
君がいた本丸の審神者はそれすらも許さなかったの?
"短刀達は何振り目かすら分からない"?
数えきれないほどの子達が折られたの?
"打刀以上の者は夜伽に使われた"?
どうして、そんな事に使われないといけないの?
"心も体も死んだ状態で縛られてる"?
まさか、ずっと折れたままの状態で部屋に放置されてるの?
"皆の動物達は庭に埋められてる"?
どうして、"殺された"の?
許せない。
まず、人としてどうなんだ。
確かに、皆は刀__刀の付喪神だ。
でも、その前に今は人の身体を持っているんだよ?
普通の人間と何も変わらない。
感情も持ってる。痛みだって感じる。
悲しさや、怒り、空腹だって感じることが出来るんだ。
なのに、どうしてそんな事が出来るの?
"怒り"
そんな言葉では言い表せないほどの感情。
でも、その前に、何よりも・・・悲しい。
目の前で、土下座をしてまで頼み込んでくる
影剣を見ていると、とても、悲しくなる。
君は、ずっと・・縛られているんだね。
君がいた、本丸に。 心も、身体も。全て。
忘れられないんだね。
何も、忘れて欲しい訳じゃない。
ただ、安心してほしい。
その心に、安らぎを。
「ッ」
泣いちゃだめ。影剣はもっと辛いんだ。
だから、泣いちゃだめ。
そう考えているのに、涙が溢れてきて・・。
だから、
「がんばったねーーー!!
でも、もう大丈夫!!辛い思いなんかさせないからね!!あと、大丈夫!ぜぇったいに助けてみせるから!!だから、安心してね!!」
と言いながら抱きつく。
影剣は放心してるけど、そんなの関係ない!
抱きつきながら泣いていると、薬研が離してやれと言ってきた。でも、その前に
皆が集まってきて、短刀達が抱きついてきて
離せなくなってしまった。
すると、
光忠「皆ーー!!そろそろご飯だよーー!!」
と聞こえてきたから皆で広間へ行くことにした。もちろん、影剣がいた本丸の審神者の事を考えながら。
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作者名:黒狼 | 作成日時:2016年12月31日 15時