【刀剣乱舞】元ブラック本丸産の刀剣はあの刀達のお兄様で (ページ3)

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1話目ページ3

翡翠視点
目が覚めると、どこかの森の中にいた。
いや、正しくは見慣れた森だ。
此処は、阿津賀志山だ。何度も、来た場所だ。
でも、何故？
僕はさっきまで主様に殴られていたはずだ。
ここまで来て、一つの考えが思い浮かんだ。
そうか・・・僕は

｢捨てられたのか｣

嗚呼、悲しい。これじゃあ、僕は・・・。
これで、あの子達は・・・。

ガサッ

そんなことを考えていると、後ろから木の葉をかき分ける音が聞こえてきた。
だから、振り返ると、歴史修正主義者がいた。
だが、戦う気なんてない。
だって、足の筋はだいぶ前に主様に切られたから。だいいち、こんな錆びてボロボロの刀で戦って勝てるわけがない。だから

｢ゴメンね・・・みんな。もう、ダメみたい｣

そう言って、目を閉じた。
でも、いつまでたっても来るはずの痛みが来ない。気になって目を開けると・・・

｢アハハッ、うえですよぉ！｣

と、大好きな弟の声が聞こえてきた。
もっと、聞いていたい。いなくなってしまった
弟の声だから。
でも、体が言う事を聞いてくれない。
瞼が下がってくる。
ダメだ。寝ちゃいけない。迷惑をかけちゃいけない。そう考えていると、

「大丈夫。眠ってもいいよ。」

と、声が聞こえて来た。だから、僕は安心して
その声に、その声の主に、身を委ねて眠ることにした。