18話目 ページ20
翡翠視点
目が覚める。
あたりを見渡すと、隣に紙が置いてあった。
みると、
｢僕は、朝餉の準備に行くね。
目が覚めても、ゆっくりしててね。
堀川国広より｣
と書いてあった。
柔らかくて、どこか懐かしい字。
見ていて、心が暖かくなる。
きっと、ここの主は凄くいい人なんだな。
決意した。
もう、皆は折られているかもしれない。
でも、せめて葬りたい。
大好きな仲間だったから。
せめめ、本霊に帰る前に、一言だけ声をかけたい。
｢今まで、ありがとう。どうか、次はいい人の元へ。どうか、それまでは・・・安らかに｣
と。でも、そのためにはここの審神者様と
話をしなければ。
スっ
襖を開けて外へ出る。
この道には、見覚えがある。
初めて審神者様の部屋に行った時に通った道だ。大丈夫。分かる。
自分の記憶を辿って歩いていくと
｢主の部屋｣
と書いてある部屋についた。
深呼吸をする。そして、
｢審神者様。起きていますか？影剣です。
朝早くからすいません。お話ししたいことがあるのです｣
そう声をかけると
葵｢え、えっ、えぇ！？｣
？？｢大将。少しは落ち着けや｣
葵｢え、いや、だって、あ、えと
うん！分かった！入ってきて！｣
と返事が来た。
襖を開けて、中へ入りお辞儀をする。そして
｢朝早くから申し訳ありません。
この度は、折り入ってお話したいことがあり参った次第でございます｣
と言う。
葵｢あぁ、えと、そんなに畏まらないで！
それで、お話って？｣
と返ってきた。本当にこの人は、優しいな。
｢はい。僕はここに来ていなかったらあのまま折れていたと思います。でも、貴方は助けてくれた。だから、どうかアソコにいる皆も
助けて欲しいんです。｣
そこまで言って、僕は土下座をした。
｢お願いします！僕はどうなってもいいんです！！でも、皆をいつまでもアソコに居させるのはあまりも、酷すぎる。
お願いします。何でもします。だから・・どうか。アイツのせいで皆が折れました。
短刀達はもう、何振り目なのかすらも分かりません。
打刀以上の者は皆、夜 伽に使われて、
心も体も死んだ状態でずっと、アソコに縛らているんです！！
庭には五虎退や鳴狐、獅子王、浦島の動物達の骨が埋められています。僕の相棒も殺されました。折れた子達は部屋の中に放置されて
せめて、一言だけでもいい。弔いの言葉を掛けてあげたいんです！｣
ーーーーーー
中途半端ーー！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 178人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒狼 | 作成日時：2016年12月31日 15時
