二人の少年と白髪の少女 ページ30
〜No side〜
白髪の少女は、少年達の元へ歩いていく。
「アンタ、アイツの敵か?味方か?」
小さい方の少年が警戒しながら問いかけた。
「同じ組織にはいますが、紛うことなき敵ですよ。
この度は同僚が失礼いたしました。
代理として私からお詫び申し上げます」
少女は頭を下げる。
一方少年達は、正面から見た少女の姿に見惚れていた。
さっきまでは後ろ姿で髪の色しか分からなかったが、面と向かって見ると、その少女が女神の如き美しい容姿である事に気付く。
細く柔らかい髪の毛の一本一本が月明かりに照らされ、銀に輝く。
そして宝石のような
風が吹けば白い羽織は はためき、黒いはずの隊服でさえ、白く見える錯覚を覚える。
ーー彼女は、穢れなき“白”そのもの。
そう思う程に、少女は白が似合っていた。
「あの、大丈夫ですか…?」
反応がない少年達に、少し不安そうな顔になる少女。
「っあ、だ、大丈夫だ」
「…それより、君は誰なんだ?」
今度は大きい方の少年が問いかける。
「嗚呼、申し遅れました。
私は白城Aと申します。
私の所属する鬼殺隊という組織は、貴方達を襲った人型の化け物ーー通称鬼と呼ばれる者を倒す仕事をしています。
鬼とは人を食らう事で生き長らえる、人にとって恐ろしい存在です」
「…鬼……」
「…人を食らう……」
少年達は言葉を反芻する。
「ところで…お二方は、この先どうするのです?」
「はぁ?そんなのいつも通りの生活に戻るしかねぇだろ」
「……この、血塗れの場所にですか?」
「っ!!」
少年達は顔を歪める。
「事後処理部隊である隠の方々がある程度片付けてはくれますが、仲間が死んだ場所に住み続けるのはお辛いでしょう?
他の場所は大人達が住み着いているようですから、下手に移動すれば殺されますし」
「…何が言いたい」
「では単刀直入に申します。
ーー私の屋敷に来ませんか?」
「!!!」
微笑みを浮かべながらAが手を差し出す。
「別に私の事は信用していなくても構いません。
私が勝手な心配をしているだけですから」
……少年達は既に、何故かAに心を許していた。
Aには、この人なら信用しても大丈夫だ、と思わせる安心感があるのだ。
二人の少年は顔を見合わせ、頷いた。
「お願いします」
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白城様の容姿の表現盛ったとか禁句よ←
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こくらげ(プロフ) - 柚餅子椿さん» こちらこそありがとうございます!お待ちしてます〜 (2019年12月3日 22時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
柚餅子椿(プロフ) - ありがとうございます!はい、描けたらURLを貼らせていただきます…! (2019年12月3日 22時) (レス) id: 8588a4cb1f (このIDを非表示/違反報告)
こくらげ(プロフ) - 柚餅子椿さん» 全然大丈夫です!むしろこちらからお願いしたいくらいですから、とても嬉しいです!描けましたらコメント欄にURLを貼っていただければ幸いです! (2019年12月3日 16時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
柚餅子椿(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します!いつもお話楽しく読ませていただいおります!質問なのですが、夢主さん描かせていただきたいのですが大丈夫でしょうか…? (2019年12月3日 16時) (レス) id: 8588a4cb1f (このIDを非表示/違反報告)
こくらげ(プロフ) - こーりさん» いつもコメントをくださってありがとうございます!更新頑張ります! (2019年11月27日 19時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こくらげ | 作成日時:2019年10月8日 23時