被害者が嫌われる所以 其ノ伍 ページ20
〜No side〜
如月と皐月が視界から消えてすぐ。
「アイツら、優しいと思ってたけど血も涙もない冷たい奴らだったわね」
ぴた、と涙が止まり、素に戻る美幸。
この様子を見ている者がいれば、さっきまでの涙はなんだったのか、と言いたくなるだろう。
「あ〜あ、何でバレたのかしら」
「………美幸さん？」
「っ！！！？」
突然後ろから声が掛かり、美幸は慌てて口元を手で覆った。
「ど、どうしたの？しのぶ」
声の正体はしのぶだった。
(き、聞かれてないわよね！？小声だったし……)
「こんなところで一人で何をなさっていたんです？」
「指令だよ〜」
しのぶに特に変わった様子は見られない。
「そうなんですか、お疲れ様です」
いつもの笑顔で労われる。
(聞かれてなかったみたいね……良かったわ。
……あ、そうだ)
「聞いてよしのぶ！」
「？どうしましたか？」
「今日ね、合同任務だったんだけど…
……相手だった二人に冷たくされたのっ…」
また偽りの涙を流す美幸。
それに対し、しのぶは首を傾げる。
「あら？お昼過ぎくらいに貴女と男性隊士二人が仲良さそうにしていたのを見ましたが、あの方々ではないのですか？」
「ううん、その人達で合ってる。
…でも、心の中では私の事を嫌ってたみたい……」
しのぶは、慰めるように美幸の頭を撫でた。
「私…何もしてないのにぃっ……！」
…しのぶの内心は複雑だった。
他の隊士から聞く話と美幸から聞く話を聞いていると、稀に矛盾が生まれることがある。
例えば、Aの件。
ーー昔はあんなに優しかったのに。
彼女が変わったのはいつからだったかーー
そこまで考えて、しのぶはふと気付く。
(ーーん？もしかして白城さんが変わったのって、美幸さんが来てからじゃ…？)
「……しのぶ…？」
無言のまま撫でる手を急に止めたしのぶに、美幸が声を掛ける。
ハッと我に返ったしのぶは、いつも通りの笑みを浮かべる。
「ぁ…すみません、なんでもありませんよ」
「……？」
(そんな、そんな訳ありません。
きっと何かの偶然です…)
そう思う事にしても、しのぶの中に芽生えた美幸への不信感が取り払われる事はなかった。
ーーーーーーーーーーーーーー
…あれぇ？
順位やコメントがついてる…？？
ありがとうございます！！！！
一日に一話は更新できるように努力はしていますので、
どうぞこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m
どうでもいい話↓
作者の推しは柱とかまぼこです！
作者から フラグなどに関して→←被害者が嫌われる所以 其ノ肆
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こくらげ(プロフ) - 柚餅子椿さん» こちらこそありがとうございます！お待ちしてます〜 (2019年12月3日 22時) (
レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
柚餅子椿(プロフ) - ありがとうございます！はい、描けたらURLを貼らせていただきます…！ (2019年12月3日 22時) (レス) id: 8588a4cb1f (このIDを非表示/違反報告)
こくらげ(プロフ) - 柚餅子椿さん» 全然大丈夫です！むしろこちらからお願いしたいくらいですから、とても嬉しいです！描けましたらコメント欄にURLを貼っていただければ幸いです！ (2019年12月3日 16時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
柚餅子椿(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します！いつもお話楽しく読ませていただいおります！質問なのですが、夢主さん描かせていただきたいのですが大丈夫でしょうか…？ (2019年12月3日 16時) (レス) id: 8588a4cb1f (このIDを非表示/違反報告)
こくらげ(プロフ) - こーりさん» いつもコメントをくださってありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年11月27日 19時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こくらげ | 作成日時：2019年10月8日 23時
