自覚【碧棺左馬刻】 ページ30
side左馬刻
調子が狂う。
「…………何しやがる」
「膝まくら」
「頼んでねぇ」
「頼まれてないもん」
「あ"？」
「睨んでも自分の目が痛くなるだけだよ」
出会った当初から一切俺に物怖じしねぇで変わりないこの女は相当変わった人種の奴だと思ってる。
そんな奴に何の訳か今膝まくらをされてる俺様だが、また意味が分からねぇ事に退こうという気にもならねぇ。
何だこれ。
ここンとこ、コイツといるとこんなんばっかだ。
「よしよし」
「………ガキじゃねぇぞ」
「知ってる」
「…変な奴だなお前」
「ありがとう」
「褒めてねぇわばーか」
ふは、と笑った。
そんな俺にコイツも目元を和らげまた頭を撫でる。
事務所ン中の、俺様の部屋。
普段は小うるせぇうさちゃんと理鶯、偶に下の奴等もいて騒がしくむさ苦しい空間。
ああいうのも悪くはねぇ。
…だが
「お疲れ様」
「_____＿.....」
既に意識は沈みかけていた。
そういやいつだったか、職業柄気配には敏感で眠りが浅い俺達全員が、一番気を張らなきゃならねぇ理鶯のテントで爆睡した事があったな。
触れる手が気持ちいい。
コイツの持つ空気が、心地いい。
いつ誰が来るかも分からねぇってのに深い眠りに誘われていき、心の中で舌打ちをこぼしながらも自然と肩の力が抜け、俺はゆっくりと瞼を閉じた_____
＊＊＊＊
「……ん」
ふとした時に目を覚ます。
髪を掻きながら体を起こせばパサ、と何かの落ちる音がしてそっちを見るとコイツが着ていたカーディガンが落ちていた。
当の本人はエアコンのついた部屋だってのに薄い半袖のシャツ一枚。
「…逆じゃねぇか」
自分自身にもツッコミをし思わず苦笑した。
あ"ーー…と声をこぼした後カーディガンを拾い眠りこける奴に掛けてやる。
背中と膝裏に手を入れ抱き上げれば更に奥の部屋の扉を脚で開け仮眠用のベッドへ下ろした。
俺様はベッド脇に座ると寝顔を覗き込む。
それを見て阿保みてぇに胸ン辺りが痛くなンのはいい加減認めろと言われてるみてぇだった。
「わぁってるっつの…」
ガキでも鈍くもねぇから気付いてる。
ただ、認めちまったらどうなるか。
「ﾁｯ...クソ、帰したくねぇな……」
理鶯に保護されキャンプに住むコイツ。
こぼれた本音を打ち砕くかのように、用を終えた保護者の迎えの声が聞こえてきた_____
next...
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こあら(プロフ) - かっぱの子さん» いえいえこちらこそありがとうございます！楽しみにして待ってます！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2018年4月2日 21時) (
レス) id: 1bc18c067e (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - こあらさん» 大丈夫ですよ！リクありがとうございます！！ (2018年4月2日 21時) (レス) id: 28c80c45d6 (このIDを非表示/違反報告)
こあら(プロフ) - 短編集待ってました！おめでとうございます！後リクエストしてもいいですか？うたプリのカルテットナイトって出来ますか？できればでいいのでお願いします！いつも見ています！これからも更新頑張ってください！大好きです！頑張ってください！長文失礼しました！ (2018年3月27日 14時) (レス) id: 1bc18c067e (このIDを非表示/違反報告)
性別を間違えた人間 - はい！！おkです！！頑張って下さい!!(`-ω-´)b (2018年3月24日 22時) (レス) id: 21ce6e7c67 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 性別を間違えた人間さん» リク了解しました！オカン組は主要高の5人で大丈夫ですか？ (2018年3月24日 17時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かっぱの子
| 作成日時：2018年3月22日 20時
