笑顔の君に【碧棺左馬刻】 ページ28
side左馬刻
数分前から、頭のみならず上体全てが前後にガクンと揺れていたA。
眠てぇのはすぐに分かったが、寝ろと言ってもこの馬鹿は「子供じゃないからまだ寝ないもん」とよく分からねぇ理由で意地を張る。
時刻は午前1時過ぎ。
そろそろデコを机にぶつけねぇか心配になってきた俺は仕方なく右腕を引き膝の上に頭を乗せさせる。
「…眠たくない」
「嘘吐け。先にベッドに入りたくねぇなら後で連れてってやるから寝とけや」
「…そんな事思ってないし」
「そうかよ」
目を片手で覆い視界をシャットダウン。
両手で離そうと試みる小さな手はどうやっても離れる気配のない俺の片手に渋々断念し大人しくなる。
……コイツはガキの時、寝ている間に親に出て行かれた。
以来、誰かが側にいる事を確認しねぇと眠れない体質になった。
昔からの馴染みである俺が、コイツの唯一のより所。
今は銃兎や理鶯とも大分仲良くなってるが、コイツが寝んのは俺の隣だけ。
______________その事実が馬鹿みてぇに気分を高揚させる。
「…左馬刻」
「あ"？手か？」
「ん。…ありがとう」
「…くだらねぇ事で礼なんかいらねぇって言ってんだろ」
乱暴に撫でる手も、コイツにとったら幸せで堪らない事らしい。
ふにゃ、とだらしなく顔を緩めた後、そのまま眠りにつく。
撫でた事でボサボサになった髪を手で梳き、顔にかかった束を払いのけると、上体を倒して____
「_______.....」
………
「_____理鶯、私達は一体何を見せられているのでしょう」
「そうだな。とても心温まる良い光景だ」
「貴方に聞いた私が馬鹿でした」
「んだ銃兎嫉妬かよ。言っとくがAはやらねぇ」
「誰が嫉妬だしょっぴくぞコラ。こんな胸焼けするような所見せられて奪おうという気にもなれませんでしたよ」
「Aも左馬刻も互いに強く想い合っているからな。小官達の出る幕はなかった」
「おい待てやコラ。その言い方だと少しは気ィあったのかテメェら」
「Aは魅力的な女性だからな」
「小せぇぞ左馬刻。その様子じゃあっちの方も...」
「銃兎てめぇぶっ殺す‼」
実はずっと前に居た二人。
部屋の中でドンパチを始めた俺達に、寝ているAの口元に笑みが浮かぶ。
コイツらが来て笑顔の頻度が増えたAを見、マジで潰す必要があると確信した。
＿fin＿
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こあら(プロフ) - かっぱの子さん» いえいえこちらこそありがとうございます！楽しみにして待ってます！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2018年4月2日 21時) (
レス) id: 1bc18c067e (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - こあらさん» 大丈夫ですよ！リクありがとうございます！！ (2018年4月2日 21時) (レス) id: 28c80c45d6 (このIDを非表示/違反報告)
こあら(プロフ) - 短編集待ってました！おめでとうございます！後リクエストしてもいいですか？うたプリのカルテットナイトって出来ますか？できればでいいのでお願いします！いつも見ています！これからも更新頑張ってください！大好きです！頑張ってください！長文失礼しました！ (2018年3月27日 14時) (レス) id: 1bc18c067e (このIDを非表示/違反報告)
性別を間違えた人間 - はい！！おkです！！頑張って下さい!!(`-ω-´)b (2018年3月24日 22時) (レス) id: 21ce6e7c67 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 性別を間違えた人間さん» リク了解しました！オカン組は主要高の5人で大丈夫ですか？ (2018年3月24日 17時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かっぱの子
| 作成日時：2018年3月22日 20時
