53話 並行世界 ページ15
Noside
趙が部屋のドアを開ける。そこからは河口湖が一望でき、素晴らしい景色が広がっていた。
趙は自分のイスに座ると真っ直ぐと清瀬を見て話を切り出す。
趙「清瀬君、少し聞きたいことがあります。」
清瀬「どうぞ。」
清瀬はさっきまでの円堂たちと戯れていたときの表情とは全く別人のような表情になっていた。
趙「……Aさんと同じように貴方も孤影団の一員なのですか？」
清瀬「ええ、間違いなく。」
清瀬は動揺する素振りなど一切見せない。むしろ堂々としている。
趙「なぜ貴方たちは自らの正体を私に晒すのですか？選手たちには必要以上に隠しているのに。」
清瀬「それは、俺たちが監督を信用しているからですよ。それに、その方が好都合なんですよ。俺たちにとって。」
趙「そうですか……では、貴方たちの目的は何ですか？」
清瀬「……それはまだ言えませんね。まあ、そのうち分かるでしょう。」
清瀬はいずれも淡々と話している。まるで、全てを見据えているかのように……
趙「では最後に……十六夜Aさんは一体何者なのですか？孤影団の団長であること以外に、私の元には全く情報が無いものでね……」
清瀬「それは俺たちにもよく分かりません。しかし……彼女がこの世界の人間ではないことは確かです。」
趙「どういうことですか？」
清瀬「
趙「ええ。」
清瀬「Aはその並行世界の人間です。その世界は俺たちの世界とよく似ている……そう言っても過言ではありません。」
清瀬は一瞬目を反らすと一呼吸おいて話し出す。
清瀬「その世界では、吹雪士郎の弟……吹雪アツヤと両親が雪崩による事故で亡くなり、そのせいで吹雪士郎は二重人格に悩まされてしまっていました。」
趙「なるほど……」
清瀬「他にも色々ありますが……吉良ヒロトが事故で幼くして亡くなり、そのせいでエイリア学園とかいうチームがサッカーで世界を侵略しようとしてきたり……」
趙「随分とザックリしていますね……」
清瀬「はは、話してたら切りがないのでね。」
趙「そうですか……」
趙は少し考え込む。
趙「清瀬君、ありがとうございました。もう戻っても大丈夫ですよ。」
趙がそう言うと、清瀬は軽く頭を下げて部屋を出ていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅梅雪 - 今見たため最後の更新よりもコメントがだいぶ遅れてしまいました。無理は禁物ですが、更新してくれたら嬉しいです。 (2019年6月2日 20時) (
レス) id: 9567ef58a9 (このIDを非表示/違反報告)
vivi(プロフ) - 冷(仮)さん» まじすか！？嬉しいです！！これからもよろしくお願いします(^^)d！！ (2018年12月17日 18時) (レス) id: cc0c7d186e (このIDを非表示/違反報告)
冷(仮) - この作品、面白いです！更新楽しみにしてますよー！ (2018年12月17日 18時) (レス) id: 43543d3530 (このIDを非表示/違反報告)
vivi(プロフ) - いづうさん» はい！拝見させて頂きました！！最近忙しくて確認がなかなかできなくて……ごめんなさい……私の好きな小説の夢主ちゃんもいたので倍で嬉しかったです！！いづうさん、これからもお互いに頑張りましょうね！！わざわざ絵を描いてくださり、ありがとうございます！！ (2018年11月8日 19時) (レス) id: cc0c7d186e (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - あとお伝えしなければいけないことがありましてですね…実はこの度、十六夜ちゃんのファンアートを描かせて頂きました…(書道家の小説に載ってます)。許可とかなく描いてすみません！問題等あれば教えてくださると幸いです！ (2018年11月8日 17時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：vivi | 作成日時：2018年10月21日 20時
