#37 ページ39
次の日。
俺はいつもより早めに起きて、支度を整えた。
カーテンを開けた窓の外は雲ひとつない晴天で、日差しが温かい。
歯ブラシを咥えながらネクタイを締めて、
朝のニュース番組の天気予報を見る。
金曜日から曇り。
土曜日は雨だという。
「…………」
俺は、Aとの約束を思い出した。
____“流星群が見られるんだって”
____“じゃあ。2人で見に行こうか”
約束をした土曜日は、雨が降るって知っていたのに、どうしてあんな約束をしてしまったんだろう。
少しの後悔と罪悪感。
土曜日の天気が変わることを祈るしかない。
俺は、6時半に学校に着くように家を出た。
そうすれば、あの人もいると思ったから。
「…おはようございます」
「おぉっ、赤葦か！今日は随分早いな。朝練の開始時間はまだだぞ」
「木兎さんこそ。いつも早いじゃないですか」
木兎さんが打ったボールが、静かな体育館で跳ねる。
「話したいことがあって、早く来たんです」
「俺にか？」
「はい」
木兎さんから笑顔が消える。
「どうせAちゃんのことだろ？」
俺はこの人の、やけに鋭いところが嫌だった。
「別れんのか？」
言いづらいことも、全部考えなしに言ってきやがる。
「…木兎さんは…どう思いますか？」
「いいんじゃね？赤葦が決めたことなら」
「適当ですね」
「当たり前だろ。俺は2人の関係に口出しできるほどの立場じゃねぇからな」
いつもヘラヘラしてるくせに。
なんでそうやって、カッコいいこと言っちゃうのかな。
ホント、調子狂う。
正直言って、どうしたらいいのかわからない。
誰かに。
誰でもいいから、頼りたかった。
決断してほしかった。
木兎さんなら
「別れろ」って言ってくれると思ってたのに。
結局、全部俺がどうにかしなきゃいけないんだな。
「Aちゃんのそばにいることに、限界がきてんじゃねぇのか？」
「限界なんてきてません。だって俺はAといると安心して、楽しくて…」
「じゃあなんでお前泣いてんだよ」
あれ。
なんで俺、泣いてんのかな。
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ナツ - Chloe＊*(くろえ)さん» あー、よく言われます…。名字綺麗だね、見た目もそんな感じだね、でも性格はあってないね！…って言われます。泣きそう。 次回作も楽しみにしてます、では!! (2015年4月8日 18時) (
レス) id: 6fee1e567e (このIDを非表示/違反報告)
Chloe＊*(くろえ)(プロフ) - ナツさん» 夏樹さんですか！珍しいというより綺麗ですね！私は響きが綺麗で小説のイメージに合うような名字にしているので、本物の夏樹さんに出会えるとは笑。閲覧ありがとうございました^ ^ 次回作は 皆様と名字が被らないように気をつけます！笑 (2015年4月7日 18時) (レス) id: cd00655754 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ - 実は私の名字、夏樹だったりします（笑） くろえさんの話を読むのは2回目だけどどちらも綺麗な話でした。 (2015年4月7日 15時) (レス) id: 6fee1e567e (このIDを非表示/違反報告)
Chloe＊*(くろえ)(プロフ) - さかなくん2号さん» ありがとうございます！さかなくんさんにはいつも小説に目を通して頂いて、コメントまで…。本当に感謝しかありません！次回作は夜久さんです！短編でしか書いたことがないんですけどねw頑張ります！ロリ×夜久さんですが、嫌じゃなければ見て下さい^ ^ (2015年4月5日 23時) (レス) id: cd00655754 (このIDを非表示/違反報告)
Chloe＊*(くろえ)(プロフ) - 藤ちゃん。さん» ドロドロ展開が苦手なのにも関わらず、最後まで目を通して頂けたなんて嬉しいです！本当にありがとうございました！泣 次回作のストックたくさん溜めます！笑 これからもよろしくお願いします。 (2015年4月5日 23時) (レス) id: cd00655754 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろえ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/laruku/
作成日時：2015年3月15日 19時
