#22 ページ24
Aの部屋に入ると
俺の足元に
ミルキーがすり寄ってきた。
「…可愛い。ちくわとは大違いだな」
頭を撫でてあげると、
にゃあ。と気持ち良さそうに目を細める。
甘えてくる姿がAに似ていて、ちょっと頬が緩んだ。
ベッドに座ったAは
くしゅんっ、とクシャミをする。
「猫アレルギーって大変だね」
「んー。でも可愛いから、一緒に寝たりしたくなっちゃうんだよねぇ」
そう言いつつも鼻をすする。
「…ちくわはさ。相変わらず俺に懐かないよ」
「あらま。可哀想に」
アイツは撫でようとしても、機嫌が良いとき以外は触らせてくれないし。
俺のベッドを独占するし。
無意味に引っ掻くし。
…あのクソ猫の野郎。
Aは、きょとんと首を傾げると
俺の顔を見て楽しそうに笑う。
「なんか、ちくわも幸せそうだねぇ。赤葦くんに飼ってもらえてよかったって思ってるよ」
「どうだか…」
うんうん。と勝手に納得したように頷いて
Aは俺の頭に手を伸ばした。
「赤葦くんのこともなでなでしてあげる」
「…うわ、何急に。結構恥ずかしいんだけど」
やめろと言っても、Aは俺の頭を撫でる。
たぶんさっきのお返しだろう。
赤葦くんは良い子だね。
いつもありがとう。
優しくて、かっこいいとこが大好きだよ。
バレー頑張ってね。
なんて言いながら、面白がるように笑って。
「子ども扱いすんな、馬鹿A」
「たまにはいいじゃん、こういうのも」
Aの温かい手が俺に触れる。
大切なモノに触れるかのように撫でるから、
心を許して、安心してしまった。
「ありがとね、A」
「んー、何が？」
「…なんでもないよ」
どうして俺がAを手放せないのか。
なんだか少しだけ必然的にわかってしまった。
でも今は
この距離が落ち着くから
気づかないフリをして、考えることをやめた。
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ナツ - Chloe＊*(くろえ)さん» あー、よく言われます…。名字綺麗だね、見た目もそんな感じだね、でも性格はあってないね！…って言われます。泣きそう。 次回作も楽しみにしてます、では!! (2015年4月8日 18時) (
レス) id: 6fee1e567e (このIDを非表示/違反報告)
Chloe＊*(くろえ)(プロフ) - ナツさん» 夏樹さんですか！珍しいというより綺麗ですね！私は響きが綺麗で小説のイメージに合うような名字にしているので、本物の夏樹さんに出会えるとは笑。閲覧ありがとうございました^ ^ 次回作は 皆様と名字が被らないように気をつけます！笑 (2015年4月7日 18時) (レス) id: cd00655754 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ - 実は私の名字、夏樹だったりします（笑） くろえさんの話を読むのは2回目だけどどちらも綺麗な話でした。 (2015年4月7日 15時) (レス) id: 6fee1e567e (このIDを非表示/違反報告)
Chloe＊*(くろえ)(プロフ) - さかなくん2号さん» ありがとうございます！さかなくんさんにはいつも小説に目を通して頂いて、コメントまで…。本当に感謝しかありません！次回作は夜久さんです！短編でしか書いたことがないんですけどねw頑張ります！ロリ×夜久さんですが、嫌じゃなければ見て下さい^ ^ (2015年4月5日 23時) (レス) id: cd00655754 (このIDを非表示/違反報告)
Chloe＊*(くろえ)(プロフ) - 藤ちゃん。さん» ドロドロ展開が苦手なのにも関わらず、最後まで目を通して頂けたなんて嬉しいです！本当にありがとうございました！泣 次回作のストックたくさん溜めます！笑 これからもよろしくお願いします。 (2015年4月5日 23時) (レス) id: cd00655754 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろえ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/laruku/
作成日時：2015年3月15日 19時
