もう一度会いたくて

じゅうはち ページ19

まだ寝ているかもしれないAを起こさないように仮眠室に入った降谷は、ベッドで寝る前より顔色が良くなって寝ている様子を見て少し安心した。

このままもう少し寝かせておこうと、ノートパソコンを開き仕事を再開した。

そこから30分経たないくらいで、ベッドから布団が擦れる音が聞こえた為に降谷はベッドに目を向けた。

そうすると、Aが目を開けていた為に近づき
「おはよう。気分はどうだ？」と、言いながら起き上がろうとしたAを手伝いながら言った。

「おはよう。気分は良くなったよ。心配かけてごめんなさい…」と、寝起きでまだ眠そうな表情で言った。

「Aは俺が怒ってると思ってる？
なら、それは間違いだ。怒ってはいない。ただとても心配した。
これからは、冷房効きすぎで寒かったら冷房弱めていいし、なんなら俺の席に置いてあるブランケットとか使っていいからな。」と、半分泣きそうなAの頭を撫でながら言った。

それに安心した表情のAは
「うん。ありがとう。」と言った。

「とりあえず今日は帰るぞ。家まで送るから。
もし、迷惑だなんて思ったなら思わなくていい。
それでも思うなら俺の頼みひとつ聞いてくれるか？」


「何を聞けばいいですか？」


「勝った方の言うことを聞くってやつあったよな。
それで、いつになるか分からないが、今度俺と行って欲しいところがあるんだ。」

「それ位いつでもいいですよ。」

「なら、今日は帰るぞ。」といい、ベッドから立ち上がろうとし寝起きで立ちくらみをしたAを支え、そのまま抱え車に向かった。

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