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花岡さん達と友情を少し深めた後、今度は水越さん除く諏訪軍団がやってきた。
パンを手渡そうとすれば、パンが入ってる段ボールに手を突っ込む。


「所詮アンタもサイコパスじゃん。」

「調子に乗らないでよ、愛人。」


そう言って戻って行ってしまった。
…まぁ、なんとなく分かってた。


「相変わらず諏訪達怖えーなぁ…」

「…瀬尾くん、」

「気にすんなよ、東海林。
多分お前が録画してなくてもあぁなってる。」

「…瀬尾くん、貴方は優しいね。ありがとう。」

「…おう」


そう言って瀬尾くんが私の手に残ったままだった朝食を持って行った。

瀬尾くんは3年になって初めて同じクラスになった。
そして、私には…彼には申し訳ないが、彼に対して特別な感情を抱いて___



「…水越さん?」


虚ろな目をして、感情が読めない表情で水越さんは立ち上がり、前へと向かう。
そしてさくらのパンを無理やり奪い取り、床に投げ飛ばした。パンに罪はないでしょうに。


「アンタが間違えたせいで、蓮は死んだ…!」


顔は見えないのに、怒りを感じられる。
なのにその声は、泣いているようにも感じられて…


「…水越さん、他人に当たるのはやめなよ」


どうしても、放っておけなかった。
どうしても、さくらを叩こうとするその手を止めたかった。


「放して」

「…水越さんは、優しい人だから。きっと殴った後で後悔するんじゃないかと思うので。」

「放してよ、サイコパス!!」


そう言って暴れる水越さんを、より強く握りしめる。


「…中尾くんは、そんな水越さんだから好きになったんだと私は思うから。だから、この手は離せません」

「うるさい!蓮を見殺しにしたくせに、撮影してたくせに!!
うるさい、うるさい…!何で、何で蓮なの…!」


水越さんは崩れ落ちる。それでもなお私の体を弱弱しく殴り続ける。

いつも笑顔で可愛らしいその表情は、見る影もなくて。
私が彼女の笑顔を奪ってしまったんだなって、思ってしまう。


「…私が、中尾くんが殺されるところを撮影していた理由は、ちゃんとあります。
ですが、それはまだ言えません。まだ、確証が持てなくて…」

「理由…?」

「…はい。私はこのクラスの皆さんとは違う。
けれど、考えなくちゃいけないのは、同じだから。」


我ながら虫のいい話だ。
昨日散々罵倒した癖に、こういう時には優しくする。





「…だからどうか、恨んでもいいから私を信じて。」


つくづく私は死神みたいな女だと思う。

□⇒→←■3月2日【妬む痛み】



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蒼炎 - アンナチュラルも3年A組も好きなドラマだったので、続きが気になります!更新待ってます! (2020年1月12日 22時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - 続き気になります!更新待ってます! (2019年12月3日 4時) (レス) id: 7c69be82b3 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいてます!更新、待ってます!! (2019年5月5日 16時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
中原三日月(プロフ) - 主人公が私の好みです!更新頑張ってください! (2019年4月24日 20時) (レス) id: f8510eae2e (このIDを非表示/違反報告)
かれーこ - このお話好きです!更新頑張ってください! (2019年3月24日 17時) (レス) id: 6209d012cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無音 | 作成日時:2019年3月24日 6時

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