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「確かに景山は東海林と共にクラスメイトから無視されていた。そして親友だと思ってたお前にも避けられ、深く傷ついた。
…でも、それが亡くなった理由じゃない。」
「違う!私のせいなんです!本当に私の…」
「お前のせいじゃない!」
「何でアンタにそんな事分かんだよ」
「景山本人から聞いたからだ。何にアイツが苦しんでいたのか。」
澪奈と私には、先生に似顔絵を描いてもらっていた時があった。
その時、私達は一緒に帰らなかった。
「なら景山は誰に何をされて自 殺したっていうんだよ!」
先生は澪奈の死の真相を知らないはずと噛んでた甲斐くんが、先生に噛みつく。
「それはお前達が自分で探せ」
「…んだと?」
「何故クラスメイトが死ななければならなかったのか、卒業までの10日間で一緒に考えるんだ!」
一緒に考える?このクラスの人と?
そんなの出来っこない。無理に決まってる。
…だけど、やるしかないんだ。
この10日間は、私の18年間を清算することになるから___
「さてと!不正解だった場合、
ペナルティーが課せられるんだったよな?」
忘れ去られたその言葉を聞き、クラスメイトは怯え始める。
「待ってよ!マジで殺す気!?」
「当たり前だろ?言ったはずだ。『不正解だったらこの中の誰かを殺す』と」
約束は私達全員が聞いていた。
だから皆は何も言えない。そして、神頼みで選んでいく先生から目を逸らしていく。
「冗談じゃねぇよ!なんでお前に殺されなきゃなんねえんだよ!」
「どうした?この後に及んで命乞いか?」
甲斐くんの反抗を皮切りに、次々と先生を止める声が響く。
そしてここから出ようと、先生に掴みかかる男子一同。
だけどそれは他者ではなく、自分を守ることが理由だ。
結局は皆、自分が可愛いんだ。
…そう悟った時には、既にリモコンに手が触れていた。
大丈夫。どうせ先生が押したって言ってくれるから。
ボタンを押して数秒後、ドカンと爆発する音が教室中に響く。
爆発箇所はさっきまで私がいた場所。
ずっとあそこにいたらどうなっていたことか、そう思ったら悪寒がした。寒さは感じないけど。
.
「お前らこれがあるって事を忘れるな」
「汚ねぇぞ…」
「集団で襲いかかっておきながらよく言うよ…それで、どうしようか?」
肩を回しながら、誰を殺すのかと聞く。
やっぱりその言い方は『今日はいい天気でしたね』と言うみたいに何気ないものだった。
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蒼炎 - アンナチュラルも3年A組も好きなドラマだったので、続きが気になります!更新待ってます! (2020年1月12日 22時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - 続き気になります!更新待ってます! (2019年12月3日 4時) (レス) id: 7c69be82b3 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいてます!更新、待ってます!! (2019年5月5日 16時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
中原三日月(プロフ) - 主人公が私の好みです!更新頑張ってください! (2019年4月24日 20時) (レス) id: f8510eae2e (このIDを非表示/違反報告)
かれーこ - このお話好きです!更新頑張ってください! (2019年3月24日 17時) (レス) id: 6209d012cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無音 | 作成日時:2019年3月24日 6時