検索窓
今日:63 hit、昨日:56 hit、合計:382,297 hit

■⇒ ページ25

「確かに景山は東海林と共にクラスメイトから無視されていた。そして親友だと思ってたお前にも避けられ、深く傷ついた。



…でも、それが亡くなった理由じゃない。」

「違う!私のせいなんです!本当に私の…」

「お前のせいじゃない!」





「何でアンタにそんな事分かんだよ」

「景山本人から聞いたからだ。何にアイツが苦しんでいたのか。」


澪奈と私には、先生に似顔絵を描いてもらっていた時があった。
その時、私達は一緒に帰らなかった。


「なら景山は誰に何をされて自 殺したっていうんだよ!」


先生は澪奈の死の真相を知らないはずと噛んでた甲斐くんが、先生に噛みつく。



「それはお前達が自分で探せ」

「…んだと?」

「何故クラスメイトが死ななければならなかったのか、卒業までの10日間で一緒に考えるんだ!」


一緒に考える?このクラスの人と?
そんなの出来っこない。無理に決まってる。

…だけど、やるしかないんだ。



この10日間は、私の18年間を清算することになるから___




「さてと!不正解だった場合、
ペナルティーが課せられるんだったよな?」


忘れ去られたその言葉を聞き、クラスメイトは怯え始める。


「待ってよ!マジで殺す気!?」

「当たり前だろ?言ったはずだ。『不正解だったらこの中の誰かを殺す』と」


約束は私達全員が聞いていた。
だから皆は何も言えない。そして、神頼みで選んでいく先生から目を逸らしていく。


「冗談じゃねぇよ!なんでお前に殺されなきゃなんねえんだよ!」

「どうした?この後に及んで命乞いか?」


甲斐くんの反抗を皮切りに、次々と先生を止める声が響く。
そしてここから出ようと、先生に掴みかかる男子一同。

だけどそれは他者ではなく、自分を守ることが理由だ。




結局は皆、自分が可愛いんだ。


…そう悟った時には、既にリモコンに手が触れていた。
大丈夫。どうせ先生が押したって言ってくれるから。



ボタンを押して数秒後、ドカンと爆発する音が教室中に響く。

爆発箇所はさっきまで私がいた場所。
ずっとあそこにいたらどうなっていたことか、そう思ったら悪寒がした。寒さは感じないけど。




.





「お前らこれがあるって事を忘れるな」

「汚ねぇぞ…」

「集団で襲いかかっておきながらよく言うよ…それで、どうしようか?」


肩を回しながら、誰を殺すのかと聞く。




やっぱりその言い方は『今日はいい天気でしたね』と言うみたいに何気ないものだった。

■⇒→←■⇒



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (280 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1070人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

蒼炎 - アンナチュラルも3年A組も好きなドラマだったので、続きが気になります!更新待ってます! (2020年1月12日 22時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - 続き気になります!更新待ってます! (2019年12月3日 4時) (レス) id: 7c69be82b3 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいてます!更新、待ってます!! (2019年5月5日 16時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
中原三日月(プロフ) - 主人公が私の好みです!更新頑張ってください! (2019年4月24日 20時) (レス) id: f8510eae2e (このIDを非表示/違反報告)
かれーこ - このお話好きです!更新頑張ってください! (2019年3月24日 17時) (レス) id: 6209d012cf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:無音 | 作成日時:2019年3月24日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。