＊* ページ4
「なぁ翠川、一旦俺の家帰らないか？」
「うん、そうだね。ちょっと休もうかな」
彼女のトランクを転がし、もう片方の手で彼女の手を引く。
トランクは持つと言っていた彼女だったけど、嬉しそうに俺の手を握り返した。
表情豊かなのに、本当の気持ちを見せてくれない。
そんな翠川の嬉しそうな横顔を、ずっと見つめていた。
「翠川」
「ん〜？」
「好きだよ」
「…ふふふ、私も好きだよ」
そう言って、空港を出た。
「里見くん！待ち合わせまで間に合うかな〜!?」
「間に合わせるためにヒールの靴履いてないんだろ！ほら急ぐぞ！」
帰って二人して眠ってしまい、約束の時間に間に合うかどうか分からず、とにかく走っている。
結局あれも渡せなくて、ポケットの中に入れっぱなしだ。
あぁもう、どうしたらいいんだ……
「海斗！スイ！」
「ん？…あ、金沢じゃん！久しぶりぃ〜！」
「2人揃って走ってるからびっくりしたよ〜…
乗って行ってよ？旦那が高校まで乗せてくよ」
「本当か!?ありがとな、玲央！」
玲央とその旦那の車に乗せてもらい、高校までやって来た。
身重の玲央を翠川と支えながら、教室に向かう。
「ごめん、お手洗い行ってくるね。」
翠川がそう言っていたのにも気づかず、俺は教室に入った。
……この後、俺の二股疑惑が浮上したのは言うまでもない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 398人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
涼宮美桜 - このお話すっごく好きです！これからも更新頑張ってください！応援してます！！ (2019年3月30日 15時) (
レス) id: 67fa9efd8d (このIDを非表示/違反報告)
ぺんちゃん(プロフ) - viva…。GJ…。お空のぼれそう… (2019年3月19日 20時) (レス) id: b91641893d (このIDを非表示/違反報告)
ぺんちゃん(プロフ) - 最高です！まさかスピンオフをみれる日が来るなんて…！！本編も愛読してます！私もスイちゃんなりたい…里見くんに愛されたいです… (2019年3月7日 20時) (レス) id: b91641893d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：無音
| 作成日時：2019年3月7日 18時
