＊* ページ12
私、翠川Aは今悩んでいた。
ミスター魁皇の演技審査が行われ、女子の悲鳴がえらいことになっている。
もうすぐ、ミス魁皇の方の演技審査が始まる。
……なのに、着るはずだった可愛いドレスの衣装が、消えている。
このまま制服で出るとインパクトに欠けて点数が伸びない。先程の特技審査で何故か評価がまずまずだったから尚更だ。
…それにしても何で私のヴァイオリンがまずまずだったんだ？かれこれ10年はやってるのに。
いいや、そんなこと言ってる暇はない。
早く何か衣装を見つけないと……
そう思って飛び出し、何かいいものはないかと控え室のものを漁る。
…ウィッグとかコスメは山程あるのに何で衣装はないんだよ！！
「翠川っ！」
「…ん？」
ふと、声が聞こえた。
その声は、聞き覚えのある声だった。
「さとみくん…」
同じクラスの里見くん。
確か…ミスター魁皇殿堂入り、だっけ？とにかくカッコいい人。
あ、そういえばつい先日買い出しに行った時にミスコンについて色々と教えてもらった。
それで、今日は何をしに来たのだろうか。
「どうしたのぉ？ていうかここ、かんけーしゃいがいたちいりきんしだよぉ？」
「沙良がお前が着るはずだった衣装着て店に来た。それ見た諏訪がマジギレ。今修羅場真っ最中。言いたいこと分かるな？」
……分かったけど分かりたくもなかったな。
きっと花岡はまだ買い出しのことを根に持ってる。そして諏訪ちゃんのことだからきっとめちゃくちゃ怒ってくれているんだろう。
まぁ教室には行けないから真相は分からない。むしろ近づきたくもないけど。
「…けどどうしよっか。服もないし。」
「お前は制服で出ろ。大丈夫、逆に新鮮だぞ？」
「それは物珍しいって言うのでは？……あ、そうだ。
.
里見くん。お願いがあるの。」
そう言って私は里見くんの耳元に顔を近づけた。
私が囁く言葉に、里見くんはとても驚いていた。
「……本気でやるのかよ？」
「うん、勿論。
負ければそれこそ向こうのお望み通り大衆の面前で赤っ恥だよ」
それぐらい、私が今からやることは一か八かの大博打。
「だけど散々煽られたんだ。
これぐらいやってみなきゃ、私の顔につけられた泥は拭えないよ。」
そう言って『打倒里見親衛隊！』と胸に刻み、すぐに準備にとりかかった。
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涼宮美桜 - このお話すっごく好きです！これからも更新頑張ってください！応援してます！！ (2019年3月30日 15時) (
レス) id: 67fa9efd8d (このIDを非表示/違反報告)
ぺんちゃん(プロフ) - viva…。GJ…。お空のぼれそう… (2019年3月19日 20時) (レス) id: b91641893d (このIDを非表示/違反報告)
ぺんちゃん(プロフ) - 最高です！まさかスピンオフをみれる日が来るなんて…！！本編も愛読してます！私もスイちゃんなりたい…里見くんに愛されたいです… (2019年3月7日 20時) (レス) id: b91641893d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無音
| 作成日時：2019年3月7日 18時
