＊* ページ20
「あの、君は」
「えーんえーん…？」
「え？」
えーんえーん、と舌ったらずに呟く女の子。
女の子はそう呟けば、俯いてしまった。
「わたし、いたかった。けど、ままはもっといたかった。
いたかったのに、わたしをまもってくれたの。」
「ぱぱも、わたしにきづいてくれて、わたしがいたとこなでなでしてくれるの。」
「まま、ぱぱ…わたしいない、えーんえーん…？」
そう言ってその子は私を見た。
涙ぐんだ瞳からは、一つ二つと雫がこぼれていく。
「……そうだね。過程はどうであろうと、貴方を殺してしまったことには変わりない。
貴方のママとパパは今、とても後悔して苦しんでる。だから今、泣いてるの。」
目線が同じになるようにしゃがみ、その子の涙を手で拭う。
「わたしの、せい…？」
「そんな訳ない。貴方達家族は何も悪くない。それだけは確か。」
「まま、ぱぱ…にこにこ、してほしい…
ままとぱぱがにこにこしてるほうが、わたしはうれしい…」
「二人はちゃんと笑えるようになるよ。
だから心配しないで。貴方が泣く必要なんてない。」
「ままとぱぱ…にこにこ、なる？」
「うん、きっとなる。約束する。」
「うん！やくそく！」
その子が私に小指を差し出してくる。
私もそれに伴ってその子の小指に私のそれを絡める。
「わたし、またままとぱぱのあかちゃんになりたいな」
「…そっか」
もう君は2人の子どもだよ、なんて私が言えるわけがない。
だって私は所詮部外者なのだから。
「だからね、おねーちゃん」
「ん？」
「わたしがまたくるまで、
ままとぱぱのこと、よろしくね」
「え？あ…！」
そう言って女の子は霞に包まれるようにして、消えていった。
さっきまで小指に絡められていた、小さなあの子の小指はもうない。
…これはもう、部外者だとか何とか言ってられない。
「約束したからには、よろしくしますか。」
そう心に誓い、窓から見える月を見上げた。
続く
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ぺんちゃん(プロフ) - 好きです。 (2019年3月19日 13時) (
レス) id: b91641893d (このIDを非表示/違反報告)
ちー - 里見&須永サンド大好きです！ (2019年2月27日 11時) (レス) id: f8c43b87f2 (このIDを非表示/違反報告)
WANT(プロフ) - 須永と両想いの話が見たいです！よろしくおねがいします！ (2019年2月16日 16時) (レス) id: ad22af4e4f (このIDを非表示/違反報告)
りぃ 。(プロフ) - はじめまして ！ リクエストお願いします 。逢沢くんと真壁くんですいちゃんを取り合って欲しいです ！ これからも更新頑張ってください ！ (2019年2月12日 22時) (レス) id: e47cfc2c6b (このIDを非表示/違反報告)
TWICE Nayeon Love - 茅野ちゃんと諏訪ちゃんとも絡み入れて欲しいです！！ (2019年2月11日 23時) (レス) id: 32b32150a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無音
| 作成日時：2019年1月31日 20時
