【3年A組】エメラルドはローズクォーツに魅せられる【番外編】

私達は、共＿者(甲斐×翠川) ページ14

もふもふうさぎのぬいぐるみ様リク

※もし甲斐×翠川だった場合の4話ifルートです
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目の前にあるのは、美術室。
そこに、彼はいた。


『かいくん』

甲斐「！……A、」

『いないとおもったらここにいたのかぁ〜！ふむふむ、もーてんってやつだ』


今日の回答者は甲斐くん。

甲斐くんが里見くんに動画を撮影するように頼んだ。しかし、その動画を加工したのは違う誰かだとせんせいは言っていた。


……けれど本当は、私は全て知っている。


景山の誘拐未遂事件が甲斐くんが金欲しさに行われたこと、

そして景山のフェイク動画を作った人のこと、

甲斐くんが家族を守るためにわざと酷く振る舞っていること。


甲斐「悪い、巻き込んで。」

『…ううん、気にしないでよ甲斐くん。こんなこと、クラスの皆には言えない』

甲斐「A…」


甲斐くんが抱きしめてきた。
甲斐くんの大きな体が、私をすっぽり包み込む。


甲斐「大丈夫、大丈夫だ。絶対に上手くやる。」

『甲斐くん…』

甲斐「隼人、そう呼んでくれよA」

『は、やと』


名前を呼べば貪るかのように荒々しく、けれど愛撫するかのように優しく私の唇を自分のそれで味わった。

唇を離せば2人の口と口の間が、透明な糸で繋がれる。


甲斐「俺がやらないと、俺がやらないと…家族が…」


……繋がっていたとしても、隼人には意味がない。

どうにかして、助けてあげたい。
本当はとても優しい彼を、救い出したい。



.




『大丈夫、私演技得意だから』



.




だけど、そう言って彼を安心させるしかできないんだ。

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