六十三バカ ページ22
目を、覚ました。目の前にある時計はもうすぐ12時になることを表していた。
相当な硬さと生温い温度からどうやら誰かが私に膝を貸してくれたらしい。それにしては枕に向かない固さではあるが。
そんなことを思いつつ、頭に響く鈍い痛みを堪えながら仰向けになると、見覚えのある顔が見えた。
「……何見てんだよ、バ川」
『えーっと……かいくん、おはよぉ？』
甲斐くんの顔が数十cm上にあった。この時点で今私が寝てるこの膝の持ち主が分かったので、さっきの発言は撤回する。バレたら多分殺される。
須永「おっ甲斐、翠川起きたか？」
石倉「はよ〜翠川〜。まぁ夜だけどな」
須永くんと石倉くんが挨拶してくれて、起き上がった私は挨拶代わりに頷くと、笑顔を見せてくれた。この時私は甲斐くんがブレザーを着ていることに気づき、疑問が浮上した。
『あの…わたしに、ぶれざーかけてくれたの、だれ〜？』
甲斐「須永」
須永「おいおいそこは本人に言わせろよ。
頭の包帯は真壁がやってくれた。明日お礼言っとけよ」
『うん、そっかぁ…すながくんも、ありがとぉ』
須永「どーいたしまして」
そう言って彼は私の頬を優しく撫でる。
そういえば須永くんもイケメンで女子から人気なぁ〜里見派閥、須永派閥って聞いたことある…
石倉「いや俺だって翠川運ぼうとしたんだぞ！そしたら甲斐に奪われたんだぜ!?こいつ翠川好」
甲斐「石倉テメェやんのかァ!?」
石倉「おうおうやってやるよオラァ！！」
須永「お前らうるせぇ！廊下でやってこい！
ほーら翠川は俺んとこおいで」
おいで、とか言いつつ私を自分の膝に寝かせる須永くん。
これ大丈夫かな…私須永くんファンクラブの人に殺されないかな…ファンクラブがあるかは知らないけど…ていうか本当に廊下行ってるよあの2人…真面目かよ…
周りを見ると、元に戻ってる机と椅子。
その下で、クラスメイトが眠っている。眠れない、そんなことは言いつつも今日は特に疲れたはずだ。無理はない。
『すながくん、』
須永「ん？」
『ごめんね』
須永「…何で？」
私の謝罪に、須永くんは聞き返してきた。
私が何に謝っているのか、実は賢い須永くんなら分かるはずなのにね。
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ゆーか(プロフ) - 番外編の「全米がスタンディングオベーション」というパワーワードについ笑ってしまいました(笑) スイちゃんかわいくてかっこよくて大好きです！無理せず更新頑張ってくださいね！楽しみにしてます(*´ω`) (2019年1月28日 1時) (
レス) id: 9e91511817 (このIDを非表示/違反報告)
五月(プロフ) - ヤバいっすね..........なんか、ドラマが進むのと同時？に無音さんが書かれているこの小説も進んでいて、ただただ続きが気になるばかりです！スイちゃんが他の子とからんでいるのも好きですが、個人的に番外編のからみも好きです！！これからも頑張って下さい！ (2019年1月27日 7時) (レス) id: 0be0eee6b0 (このIDを非表示/違反報告)
はるはる(プロフ) - 初コメ失礼します。スイちゃんのキャラが本当に大好きで、いつも楽しく読まさせてもらってます。とっても可愛くて、けどある時は真面目に推理をしたりしていて、そんなキャラ設定がどハマりしてます。これからも更新頑張って下さい。 (2019年1月26日 17時) (レス) id: 91ccc51c14 (このIDを非表示/違反報告)
愛佳 - スイちゃんのキャラ可愛いですね！須永くんとスイちゃんの絡み良かったです。4話 も楽しみにしてます！！ (2019年1月26日 15時) (レス) id: c6b8b081a2 (このIDを非表示/違反報告)
燐華(プロフ) - スイちゃんかわいい！男子がもうみんなイケメンだし、誰が落ちなってもいい位なんですが……これ4話がどうなるのかも気になるけどこっちがどうなるかも気になる！投稿頑張ってください！応援してます。 (2019年1月26日 9時) (レス) id: b2f53633a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無音
| 作成日時：2019年1月20日 11時
