六十二天才 ページ20
「＿＿い！おいバ川！
ッ翠川！！大丈夫か、おい！！」
『……か、いくん？』
どこからか、甲斐くんの声が聴こえた気がして起き上がる。
ぽたり、と頭から赤い液体が落ちた。頭を触った手のひらには、私の血がべっとりとこびりついていた。頭もくらくらし、て＿＿
『＿＿＿＿＿え、』
目の前に映り込んできたのは、瓦礫。
私の記憶が正しいのなら、そこは流しがあった場所で。
手と、足もあった。
私の記憶も正しいのなら、そこは、5人がいた場所で……
『嘘……
.
嘘だ、嘘だよね!?!?』
体を引きずって、瓦礫に近づいていく。
けれど、もう体は限界みたいで。数十�僂靴�近づけない。
『瀬尾くん！西崎くん！堀部！結城！返事してよ！！』
＿翠川ァ！お前障害物競走クソ速いくせに何で短距離遅せーんだよ！！＿
＿翠川〜、昨日スマブラ買ったから甲斐達呼んでやろうぜ〜＿
＿スイ、この前見たアニメ超ヤバかったの！聞いて！！＿
＿私絶対人気アイドルになる！スイは私のファン1号ね！＿
彼らの思い出が、ここぞとばかりに思い出される。
それは私を締め付け、余計に苦しめた。
『里見くん！！里見くん！！！嘘、何でぇ……！！』
里見くんの嘘つき。言ったじゃんか。
生きて帰ってくるって、言ったじゃんかぁ…ッ！
須永「翠川！おい、翠川動くな！血が出てんだぞ、分かってんのか!?」
『やだ、やだぁ！里見くん、さ、とみくん、…！』
私のせいだ。
私、助けるって言ったのに。
.
『私の、嘘つき……ッ！』
その後、私は遠のく意識を見送ることしか出来なかった。
.
.
.
里見「＿＿＿＿＿っ！」
少年は辺りを見る。
見慣れない場所。そこには、一緒に瓦礫に潰れたはずの4人のクラスメイト。
里見「中尾……！」
…そして、2日前に死んだはずのクラスメイトが目の前に座っていた。
里見「死んだんじゃなかったのかよ…
はっ！俺戻らないといけないんだ！約束したんだ、翠川と＿＿ｯ！」
そこで里見の言葉は途切れた。
…中尾の隣にいた男に、目を奪われたから。
自分の担任でありながら、つい先程自分を殺したはずの男が立っていたからだった。
≪ 三時限目、終了 ≫
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ゆーか(プロフ) - 番外編の「全米がスタンディングオベーション」というパワーワードについ笑ってしまいました(笑) スイちゃんかわいくてかっこよくて大好きです！無理せず更新頑張ってくださいね！楽しみにしてます(*´ω`) (2019年1月28日 1時) (
レス) id: 9e91511817 (このIDを非表示/違反報告)
五月(プロフ) - ヤバいっすね..........なんか、ドラマが進むのと同時？に無音さんが書かれているこの小説も進んでいて、ただただ続きが気になるばかりです！スイちゃんが他の子とからんでいるのも好きですが、個人的に番外編のからみも好きです！！これからも頑張って下さい！ (2019年1月27日 7時) (レス) id: 0be0eee6b0 (このIDを非表示/違反報告)
はるはる(プロフ) - 初コメ失礼します。スイちゃんのキャラが本当に大好きで、いつも楽しく読まさせてもらってます。とっても可愛くて、けどある時は真面目に推理をしたりしていて、そんなキャラ設定がどハマりしてます。これからも更新頑張って下さい。 (2019年1月26日 17時) (レス) id: 91ccc51c14 (このIDを非表示/違反報告)
愛佳 - スイちゃんのキャラ可愛いですね！須永くんとスイちゃんの絡み良かったです。4話 も楽しみにしてます！！ (2019年1月26日 15時) (レス) id: c6b8b081a2 (このIDを非表示/違反報告)
燐華(プロフ) - スイちゃんかわいい！男子がもうみんなイケメンだし、誰が落ちなってもいい位なんですが……これ4話がどうなるのかも気になるけどこっちがどうなるかも気になる！投稿頑張ってください！応援してます。 (2019年1月26日 9時) (レス) id: b2f53633a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無音
| 作成日時：2019年1月20日 11時
