【Mマス】理由あって、ウラカタ！！ (ページ13)

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【11】ページ13

「皆さん、お待たせして、すみません…！
渋滞に巻き込まれてしまって…！」

ハァハァ、と荒い息を整える男の人。
その髪は緩く一つに纏めてられている。

それだけで、もう誰かすぐ分かった。

「「「プロデューサー/！/さん！/ちゃん！」」」

私達をスカウトしてくれた、プロデューサーこと石川さんだ。

穏やかでにこにこしてるけど、アイドルのことを一番に考えている熱い人だ。

「大丈夫ですよ、石川さん！
私たちが早く来すぎただけですから！ねっ、詩乃先生！」

「は、はい…暦ちゃんの言う通り、です…！」

未だに先生達の後ろに隠れる詩乃先生。

……本当に大丈夫かな。
ていうか詩乃先生はこんな状態でどうやって授業してたの……

「では改めて…
僕は315プロダクションでプロデューサーを勤めている石川です。
皆さんが最高に輝けるよう全力でサポートしますね！」

「「「よろしくお願いします！！」」」

石川さんが深く一礼する。
それに伴って、私達新人アイドル全員礼をした。

「では、中に入りましょうか。」

そう言って石川さんがドアを開く。

ここから、この瞬間から、

私達のステージが始まるんだ＿＿＿

「……ん？石川くん…と、愉快な男衆、？」

……ぶかぶかの白いシャツ一枚の、黒髪美女がいなければ、始まるはずだった。

「佐野ォォォォォォォォォォォォォ！！
そんな格好で事務所動き回るなって何回言えば分かるんだぁぁぁぁぁ！！！」

……始まるはずだったんだ！