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~第1章~いつか暦をめくるとき【1】 ページ1

*


「暦!軽音部入って!」

「嫌。」

「そこを何とか!お願いします!!」

「しつこい!近い!!離れて!!」



近づいて来たライムグリーンの髪色をした頭を押し退ける。
手から見上げて私を見る幼なじみの顔は、今日も困ったような笑顔だった。


軽音部に所属する幼なじみの秋山隼人。入部理由『モテたい』。
そんな軽音部は現在部員募集中で、現在私は所謂スカウトされている。




「私部活入ってるんだけど?」

「いや帰宅部だろ!?ヒマなら軽音部入ってよ〜」

「モテたいから部に入った奴の幼なじみだと思われたくない。」

「うっ、痛いとこつきやがって!流石の俺も怒るぞ!?」


涙目になりながら頰を膨らませる隼人。控えめに言ってまったく怖くない。

そんな子供っぽい隼人も可愛いんだけどね。
……なんて言ったらまた怒っちゃうだろうな。




「ハヤト、昼休み終わりますよ。」

「次は、化学だよ……」

「あああ忘れてた!ごめんジュン!ナツキ!
じゃあ暦!放課後また来るから!」

「いや、来なくていいから。」



小さい黒髪の男子とで色素の薄い男子に呼ばれた隼人。
軽音部のチームメイト?どっちも真面目そうなお坊ちゃんだけど。



隼人が行っちゃって、話し相手がいなくなった。



教室には沢山の声が混ざった雑音が響く。
うるさく聴こえるがそれは高校生らしい。間違いなく青春を謳歌しているのだ。


隼人だってまさしくそうで。
けれど、私は違う。



私は、花灯暦(かとうこよみ)は、

「ヒマだなぁ……」


今日も、心の何処かぽっかり空いたまま、青春とやらを探している。

【2】→



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設定タグ:アイドルマスターSideM , Mマス   
作品ジャンル:ラブコメ
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作者名:ココアサイダー | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年1月9日 16時

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