爆発事故の現場_s ページ40
■
『東京海浜病院、医師の蓮見Aです。』
「お待ちしてました、」
『オペ中ですか？』
「今、麻酔科医が対応におわれてて……」
『交代します、研修医の方？どっち？』
「俺が研修医です」
『そうですか、もう大丈夫です。そちらの医師の方出血部分を抑えて』
「はい！」
「血圧60ショック状態です」
『このままじゃ、心臓麻痺ですね。剥離しましょう。』
新人も、研修医も、ここまで難しい手術は
やったことないだろう。
多分、右も左もよくわかってない。
だから、できるだけ分かりやすく。
『クランプ』
「はい」
『下の血管を結紮してから伸びた大動脈を切断。あとは人工血管を繋げます。』
迅速に。
じゃないと大動脈を止めたからには、
それより下に血液が回らない。
すこしでも遅れたら、脚や脊髄、内臓も腐る。
『クソ、んでこんな最高難易度のやつを新人2人にさせるかな…………』
手術を終えてから、急いで無線を付けてもらう。
『蓮見です、大動脈瘤破裂手術無事終わりました。経過観察任せて行きます。そちらは？』
「音羽です、爆発した際のガスの引火により被害が拡大していて人手不足です、来てください」
『了解。』
研修医と新人医師
まぁ、研修医っていっても
もう新人医師とほぼ変わらんのだが……
『2人とも、経過観察をして、何かあったら病院通して私に連絡して。私今からMER戻るから』
「MERの方だったんですか！？」
『そうだよ、じゃ。頼んだ』
『……急ぐか』
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作者名：Lerian | 作成日時：2021年9月23日 20時
