掴み取れ、強さを。【TOKYO MER】 (ページ32)

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生き甲斐_s.K ページ32

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「なにしてるんですか、蓮見先生」

『救命科の…あー、アメリカに送る書類の作成』

ほんとだ、英語…って
比奈先生がパソコン画面を見ている。

「ほんとに、Aちゃんずっと仕事してますね」

『…休んでると心配になってくるので、ほんとに私休んでても大丈夫かって』

「蓮見先生は仕事が早いで有名ですからねぇ」

「A先生向こうでめっちゃ苦労したこととかありました？海外勤務って最初は結構大変なことも多いでしょうし…」

『私ですか？向こうに友達…ではないんですけど、高校の時の同級生がいて、全然苦労しませんでしたね』

A先生らしい話だ。

「あ、そうだ。上崎先生結婚したらしいですね」

「こないだ結婚式してましたよね。」

女性陣と、冬木先生が黄色い声をあげる中
A先生は、あぁ〜上崎さん、内科の先生ですよね。と軽くスルーしてパソコンを触っている。

「ちょっとー、Aちゃん興味なさすぎ」

『今日ないというよりも、素敵な男性に言い寄られたことなんてないですね。』

「え、意外」

『私は顔だけのイケメンに興味ないので、顔がいいのと筋肉ゴリラなら、筋肉ゴリラを選びますし、あ。でもその筋肉はボディービルダーみたいな魅せるものじゃなくて使える筋肉がいいです』

「じゃぁ喜多見チーフみたいな人ってことですか？」

『喜多見チーフの筋肉は正直めっちゃいい。』

筋トレしているところに、そんな話が聞こえてきて、力が抜けそうになる。

「いやいや、A先生は音羽先生かな？」

「喜多見チーフとA先生でも全然あり」

『それ本人いる前で話す話ですか？？』

「えぇ〜！やっぱりAさんはどっちと結婚したい派ですか？」

『私結婚なんかできないですって、奇跡的にできても仕事最優先の仕事大好き人間、家に帰ってこなくて浮気と間違われて捨てられる、もしくは、浮気されて捨てられるような未来が見えます』

「超ネガティブ」

『私を理解できる人中々いませんよ』

A先生はそう言った。

「A先生は、仕事が生き甲斐ですもんね」

『そうですねぇ。あ、音羽先生。定期報告書書き終わったのでそこに。向こうの医大に送信も完了しましたし、ちょっと救命行ってきます』

「…はっや」

「さすが、怪物…」