掴み取れ、強さを。【TOKYO MER】 (ページ18)

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誰がために_s ページ18

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「A先生次の委員会での資料任せてもいいですか？」

『わかりました、やります』

パソコンで文字打ちしながら、
一昨日、昨日のことについて考える。

やっぱり、あの時
顔も変えとくべきだったか。

いやでもそんなことしたら余計に
ネタになるだけだもんなぁ。

どこまでも、堂々と文句言える立場でもないけど
ムカつく。全部に
本当は私だって理不尽だとか言いたい。

元彼の話はもう、どうしようもない。
私の男運がなかっただけだ。

でも、もういい加減私に執着するのはやめて欲しい。

警察突っ込んだからそこの心配はないだろうけど。

「すご、はや」

こっちはおっもい十字架背負ってんだよ。
てめぇらの十字架とは全く別
過失は50：50とか言えたらいいんだけど
そうも一方的には言えないし。

簡単な問題じゃないんだよなぁ

私に過失ほとんどないし

エンターキーを押して、コピー機のほうに足を運ぶ。

『浅見先生、終わりました。これでお願いします。私これで今日は終わりですよね、帰ります』

「ほんっと仕事早いわね、助かる。お疲れ様」

『お疲れ様でした。』

時間は夕方なのに、まだ、明るい。
日の当たるところはみんなが暑がって誰もいない。

「熱中症になっても知りませんよ」

『あっはは、日光浴です』

音羽先生だ。

『生きるなら、ただ今日も明日も最後の前の日も注意深く手を尽くし、運よく‘’いつ終わってもいい‘’と思ってたい』

「なんですか急に」

『私はそうやって普通に平穏に強く生きていくって決めたはずなんですけど……でも実際そんなうまくいかないんですよ』

カラッカラに暑い夏、

明日を生きるのに精一杯だったあなたたちは

どんな暮らしをしていただろうか

もう全然覚えてないや

「徳丸くんが、蓮見さんを見たらMERのところまで来て欲しいと言っていました」

『元一が？何だろ、珍しい。私このあとすぐに友達と約束あるんですけど……まぁいっか』

殴られた顔が痛い。