どんなに頑張っても睡魔には負ける【ツイステ】【両性主】

睡魔とハイエナ ページ7

キングスカラー先輩が運んでくれたのかな｡…オンボロ寮で良かったのに｡
レ｢やっとお目覚めか?｣
貴｢…キングスカラー先輩｡運んでくれたんですか｣
起こしてくれて良かったのに｡
レ｢あんまり気持ち良さそうに寝てるもんでなァ｣
貴｢すみません…ありがと､ございます｣
レ｢あァ｡もう遅いからラギーと帰れ｣
貴｢…今何時です?｣
会議始まったのは17時頃だったはず｡何時間寝てたんだ…?
レ｢23時｣
……6時間だ()
ふと窓の外を見ると､確かに真っ暗｡
でも一人で帰れる｡子供じゃあるまいし｡
貴｢……遅くまですみませんでした｡俺､もう帰りますね､おやすみなさい｣
ペコリと頭を下げてドアノブに手をかける｡と同時に､扉が開いた｡
…え､回してないんだけど｡
ラ｢おっと､すみません…って､Aくん!今から帰るんスか?｣
貴｢ん｡ブッチくんはキングスカラー先輩に用?｣
レ｢俺が呼んだんだよ｡…ラギー､Aをオンボロ寮まで送ってやれ｣
貴｢いや､大丈夫です｡これでももう17歳だし､なんならブッチくんと同い年だし｣
レ｢うるせぇ｡さっさとラギーと帰れっつってんだろ｣
キングスカラー先輩からの圧が凄い｡これ以上粘ると命の危険を感じたので安全策を取って､仕方ないが送って貰おう｡…不覚だけど｡

貴｢こめんね､もう遅いのに｣
ラ｢これくらいお安いご用っスよ!｣
貴｢…ブッチくん､それ､敬語?なら､外して良いよ｣
ラ｢いや､これは口癖っス｡敬語は外すから…俺のお願いも聞いて?｣
コテン､と首を傾げてこちらを見るブッチくん｡
貴｢…何?｣
ラ｢ラギー､って呼んで欲しいっス｣
貴｢……へ?｣
え?てっきりドーナツ10個寄越せとかそんなんだと思ってた｡
ラ｢俺のイメージどうなってんスか…｣
貴｢あ､口に出てた?｣
ラ｢そりゃもうハッキリと｣
貴｢あらら…あ､ここで良いよ｣
ラ｢じゃあ､ここで｡Aくん､また明日｣
貴｢ありがとね､また明日…ラギー｣
去り際に名前を呼んでみる｡…急に仲良くなった感ハンパないな｡……聞こえたかな､ちゃんと｡声ちっちゃかったから聞こえなかったかも｡

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