雛17匹：黄色い羽織 ページ18
まっさらに晴れた空を見上げる。
｢いい天気｣
開けた戸を静かに閉める。穴に鍵を通して、ガチャリと回す。
誰がいるでもない家に向かって、呟いた。
｢＿＿いってきます｣
♡
＿＿藤色が見たかったのかなぁ。
穏やかな道を歩きながら、考える。
私の刀は桃色。
雛の呼吸に合う色だな。とは思った。
可愛いから可愛い色になったのかな。とも思った。
昨日、爺さんが帰ったあと、戸をカリカリと何かがつつく音がして、まぁた戻ってきたぞあのじじい。と思い戸を雑に開けた。
爺さんがいると思っていたのだが、目の前には誰もいない。怖くて叫ぶ寸前、足下から｢カッ！カッ！カァー！｣という鳴き声がきこえたのだ。
＿＿鎹鴉。
｢北北東ォ！北北東ォ！初任務！北北東ノ鼓ノ屋敷に行ケッ！｣
｢し、しゃべった……｣
手の中でしゃべる小柄な鴉。
声が高くて女の子っぽくて、やっぱりすごく可愛かった。
もしかしなくても私と同じくらい可愛いかも。
｢それって危ない感じ？それともまだ大丈夫な感じ？｣
｢北北東ォ、北北東ォ、北北東ォォ！！｣
｢あなた名前なんて言うの？｣
｢北北東北北東北北東北北東ォォォ！！！｣
｢…｣
前言撤回、私には負ける。
.
＿とまぁこんな感じ。
初任務、多少の手加減があるのかわかんない不安もあるけれど、少々の期待はある。
(もしかしなくても、先輩と合同かもしれないわ！)
そしたらその先輩堕として｢新人のアイツ！メッチャかわいくない！？｣てな感じで噂流させてあの日(最終選別)の屈辱も晴らせる、噂になる、やだなにこれ良いことばかりじゃん！
うふふ。と我ながら可愛い笑顔でたんぼ道を歩く。
進んでいくすがら、道のど真ん中で誰かがうずくまって震えている姿が見えた。
｢？……誰…………？｣
三角の入った黄色い羽織。
たしか最終選別に居たような……
様子をうかがうようにそっと近づいた。
頭を抱えてうずくまっている。しきりに嫌だ嫌だと呟いている彼の腰には、黄色い刀が携えられていた。
(間違いない。あの雄叫び小僧(勝手につけた)だ。)
良いチャンス！とばかりに心の中でガッツポーズをする。
長い髪を耳にかけ、気付いていないことを利用して私は静かに声をかけた。
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ゆきだるま(プロフ) - 砂糖しぁっ。さん» いえいえ〜全然構いませんよ〜！これからも頑張って下さい！応援してます〜+.(*'v`*)+ (2019年12月27日 13時) (
レス) id: bda2441edd (このIDを非表示/違反報告)
砂糖しぁっ。(プロフ) - ゆきだるまさん» どうも初めましてこんにちは！！指摘有り難うございます！！コメント全然気付きませんでした！！ごめんなさいそしてありがとう！！！ (2019年12月27日 12時) (レス) id: 51da6414e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきだるま(プロフ) - どうも、初めまして！この小説を読み始めたのは最近なんですけど、すっごいハマりました…！頑張ってください！！それから、炭治郎の''郎"の字が"朗"になってますよ〜応援してます！ (2019年12月14日 8時) (レス) id: bda2441edd (このIDを非表示/違反報告)
砂糖しぁっ。(プロフ) - くどはるさん» コメントありがとうございます！！いい意味でも悪い意味でも、裏切ります！(無駄にいきいきしてる)。続編制作中ですので、楽しみに待っていてください！！ヒロインちゃんまだまだがんばりますよ！！！！ (2019年8月29日 19時) (レス) id: 51da6414e6 (このIDを非表示/違反報告)
くどはる(プロフ) - いい意味で裏切られたような感じです！ヒロインちゃんに簡単には靡かない男性陣たちを見れて新鮮だしとっても面白かったです。続きが早くみたくて待ちきれないです！！ (2019年8月29日 2時) (レス) id: 356a43a05c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂糖しぁっ。 | 作成日時：2019年7月6日 18時
