軍医の私は西軍です <対エイリアン編>

七話「東西南北、大将会議」 ページ11

四つの椅子に腰掛け、向き合った各軍の代表四名


FB777、96猫、薬師寺幸司、グルッペン


四名は、自国の防衛について話し合っていた



「結局の所、エイリアンってのがどれくらいの強さなのか分かんないんだよなぁ」

「んー」

「そうですね
相手の力量も測れていませんから、私の機械兵で太刀打ちできるのかも分かりません...」

「...まぁ、諸君が不安に思う気持ちも分かる
だがエイリアンの力量については、うちのエーミールが偵察に行った際に明らかになった」


期待できそうな前振りに、三名が身を乗り出す


「おっ流石南軍、どこまで分かりましたか」

FBの促しに、厳かに頷いたグルッペンは、表情を変えずに話す



「まず、エイリアンには物理攻撃が効く事
ただし、装甲は厚く圧倒的にこちらが不利
並の兵士では、ダメージを与える前に殺される
.....それともう一つ」


「もう一つ....」


「エイリアン軍は、常に数でこちらに勝る
100師団などぬるい、数百の師団で向かってくる」



「つまり、数の利と力の利では相手の方が上って訳だ」

引き継いだFBは、状況の重さに溜息を吐いた


しかしグルッペンは、自信を湛えた表情を崩さない


「確かにそうだ、だがこちらには地の利がある
空から降ってきた異星人共に、地球の、そして人間様の叡智を知らしめてやろうではないか
三国に派遣した者達は、選りすぐった精鋭ばかり
まずはそこで、相手の出鼻を挫いてみせよう」

八話「予想外の初戦」→←六話「B国、C国派遣組の憂鬱」

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