ゼルダの伝説<贄の姫の在りし日> (ページ8)

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ガールズトークページ8

『ふぇ！？ミファー好きな人がいるの？』

｢う、うん…。｣

少し照れたように笑うゾーラ族のお姫様。
ほっぺに手を当てて｢恥ずかしい…。｣なんて呟くものだからなんだかこっちも恥ずかしくなってしまう。

『えー！相手は誰？？いや…もしかして…

……リンク？』

なんとなく思い浮かんだ主をそっと耳元でいえば、先程から赤かった顔がさらに紅くなる。

おお！どうやら当たりらしい。

『そっかそっかー。リンクかぁ！…かっこいいもんねぇー、彼。』

ふふふなんて言葉が似合うような笑いを浮かべた私に｢じゃ、じゃあ｣とミファーはまっすぐ私を見て言う。

｢Aが好きな人はいるの……？｣

そんな問に頭の中で1人の青年が思い浮かべられる。
実は努力家で自尊心が強くて本当に頼りになって…

でも、私は……

『…… もちろんいるよ！』

私の答えは決まっている。

『私はね。優しいミファーも、
しっかり叱ってくれるウル姉も、
楽しく騒ぐダルケルも、
意外と努力家なリーバルも、
真面目なお姫様も、
かっこいいリンクも
みーんなすきだよ！』

その発言にミファーは目を丸くして、
その後すぐに笑いながら

｢…ふふ。そうだね。私もみんな大好きだよ！｣

なんて言ってくれたんだ。
少しだけ、罪悪感を残して私はまた話を続けた。

ーー
ーーー

キャッキャッと騒ぐ中。
ミファーの心の中では悲しそうに距離を感じながら聞く。

(本当は特別な人が居るのに…彼女は自分自身で認めてないのね…)

それがどういう意味なのか。
わかることは無いけれど。

でもどうか。
願わくば。

目の前の彼女にも人として等しく幸せが訪れますように。…と。

ゾーラの英傑は密かに祈るのであった。