不思議な女の子 ページ5
『へぇー！女の人しか入れない街なんですね…』
不思議そうに周りを見渡しながら言うA。
ゲルドの街に始めてきた反応としてはよくあるものだけれど、こうも興味津々だというのを表立って見せられてしまうと少し笑ってしまう。
『えっ？！ウルボザさん？！なんで笑うんです？？
私今何か面白いことしましたっけ？！』
｢いやいや。ごめんよ。ついね。｣
『ついっ？！』
こう話していれば年相応の反応をしてくれるのに ナボリスについての話になると彼女はしっかりと説明をしてわかり易く伝えてくれる。
『おそらく そのへんはこうした方が危なくないかと思いますよ。』
｢そうだねぇ。たしかにその方が威力も落ちなさそうだ。｣
『でも、ここはこっちの方がいいですね。』
｢あぁ。ほんとだ。…ふふ。さすがAだね。｣
『流石ってなんですかー！』
操作に明け暮れ 日が落ちてくると流石に寒くなったのか『へくちっ』と独特のくしゃみをする彼女。
｢おやおや。そろそろゲルドの街に戻るとするかね。｣
『うぅ…すみません…』
申し訳なさそうに小さくなる様子がなんとなく御姫様と被ってしまい咄嗟に頭を撫でてしまう。
｢気にする事はないよ。また明日来ればいいんだからね。｣
『…… ウル姉…』
｢なんだいその呼び方…ふふ…。｣
不思議な呼び方に思わず笑ってしまった。
『なんとなくそう思ったんですー！ごめんなさいっ！恐れ多いですよね！！』
｢別にいいよ。そう呼びたいならそう呼びな。｣
なんだか悪い気もしないしね。
『ほんとですか！ やったぁー！！』
くるくると踊るように跳ね回るA。
本当に不思議な面白い子だ。
私は笑いながら彼女を眺めていたのであった。
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作者名：夢乃ココロ | 作成日時：2018年2月3日 21時
