ゼルダの伝説<贄の姫の在りし日> (ページ4)

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ダルケルの決意ページ4

『ダールーケールーさーん！』

彼女の大声は本日何度目かわからないがやっぱり怒っていた。

『だーかーらー！さっきから言っておりますが、そこはもっと丁寧に動かすよう心がけてください！！
何回いえば理解出来るんですかね！！！その頭は飾りかなにかなんでしょうか！！！』

｢おいおい譲ちゃん…なにもそこまでいってくれなくたってよぉ…｣

頭を掻きながらそう言えば小さい石が俺にめがけていき良いよく飛んでくる。
ひょいっとよければ『避けるんじゃないですよ！！』なんて怒っていやがった。

｢めちゃくちゃ言うんじゃねーよ！というかだな！できねーもんはできねーんだよっ！！！わっかんねぇーかなぁ…。｣

『うっさいですね。甘えてんじゃないですよ！！まったく。まったく！根気強く付き合って上げてるだけ感謝してほしいんですからね！！！』

なかなかルーダニアを上手く使えない俺に確かに根気強く付き合ってくれて入るが。何分文句も多いわけで。

…初めてあった時の面影なんてねーくらい今では言い合いをする中になっていた。

ーーー

｢でよぉ？そしたら相棒のやつがよぉー！｣

『なぁにーーそれぇー』

｢…飲みすぎだよ二人とも。｣

だいぶ練習したからか、随分と操れるようになったのを祝し俺とA、そしてお目付け役として呑めねぇがリンクも交ぜて騒いでいた。

｢ホンットに打ち解けたら楽しいやつだなぁ A｣

『えっへへー！よく言われるんだけどねぇー』

｢…自慢じゃないでしょ A。｣

たわいもない話をしたあの頃はとても平和で楽しかったな。
…そんな話をしていたら相棒は疲れていたのか寝ちまった。

尽きた訳では無いが少しシーンと鎮まったのをきっかけに俺は今の気持ちを伝えることにした。

なんでかはわかんねぇが。
言っとくべきだと、思ったんだ。

｢…俺ぁ、この世界が好きだ。｣

『突然何さ。』

Aは不思議そう笑いながら言う。

｢いやよぉ… 厄災だか、なんだか知らねぇがよ…。俺ぁ大好きなんだよ。ここがよ。

…だから。どうにか他のやつに遅れを取らずに動かして見せっから。宜しくな。｣

『そんなこと？』

俺のそんな決意を聞いたアイツはそれはそれは自信ありげに笑いながら言った。

『もちろん。私はあなた達のための英傑だからね。』

｢おうよっ！｣

そう、また笑いあったんだ。

…今思えばもっとしっかり話を聞いてやっておけば良かったと少しだけ後悔をした夜だった。