鬼呼ぶ使い (ページ49)

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覚えていないのでしょうか？

鬼「あぁ、そいつは人間の頃の事を覚えていな
　い。鬼にした反動で忘れてしまったのだ」

『そうなのですか…。』

やはり、鬼になるときの反動はあるみたいですね。

体が強化されるのに、代償がないわけ無いですからね。

半「ヒィィ!貴方がAですか。
　儂は半天狗じゃ…。
　強い上に、美しいなんて、恐ろしい!!」

『えっと、宜しくお願いしますね。
　半天狗さん。
　あと、私は美しくなんてないですよ。』

何故、こんなにも怖がっているのでしょうか。

これは、対応に困りますね。

玉「私は玉壺。よろしくお願いしますね。
　 A殿。
　これまた、私の芸術作品にしたい位ですな
　ヒョヒョッ!」

『よろしくお願いしますね。玉壺さん。』

この方は、なんか危なさそうですね。

あまり関わるのはよしときましょうか。

堕「私は、堕姫!
　あんたも、綺麗ね!気に入ったわ!！
　これからよろしく頼むわ！」

『堕姫さん。
　此方こそよろしくお願いしますね。』

堕「堅っ苦しいわね!
　女同士、仲良くしましょう!
　だから、呼び捨てで敬語もなし!!」

『わかった、堕姫。』

慣れないタメ口に少し、違和感を感じますね。

けれど、堕姫さんが折角言ってくれたのだから、そうしないと!

堕「あと、私のお兄ちゃんを紹介するわね！」

そう言うと、堕姫さんの体から男の人が現れました

妓「堕姫の兄の妓夫太郎だぁ。
　これから、よろしく頼むなぁ。」

攻撃の数と、人数が合わないと思ったらこういうことだったのですね。

納得しました。

『はい、此方こそ、これからよろしくお願いし
　ますね！』

鬼「これで、一通り自己紹介は終わったか？
　それにしても、こいつらと主従関係にあっ
　たとはな。驚いた。」

『はい、無惨様が居なくなってから、主となる
　人のところを転々としてまいましたので。』

鬼「その主が、偶然私やこいつらだったのだ
　な。」

『はい、そのとおりでございます。』

鬼「しかし、何故Aは生きている？
　私は平安時代に鬼になり、その頃から
Aはいただろう？
　鬼にした記憶もないのだが…。」

『はい、その事なのですが…。
　私は、ご主人様達にずっと言わなかった事が
　ございます。
　私は、吸血鬼という鬼の種類なのです。』