鬼呼ぶ使い (ページ36)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:36,498 hit

・ページ36

お「じゃあ、これで柱合会議を終わりに……
茜「なんでよ…」？」

茜の声がお館様の言葉を遮る。

お「どうしたんだい？茜。」

茜「なんなのよ、なんなのよ、なんなのよ！」

柱「！？」

茜「皆、信じてくれると思ったのに。
　お館様は私の事を疑ってるんですか？」

お「そう言うわけではないよ。
　ただ、まだ明らかでないから霜花達を探す
　わけだよ。茜の事を信じる為にもね。」

茜「本当に何なのよあいつ。
　上手く行ったのに、皆信じてくれると思っ
　たのに。」

杏「どうしたんだ茜…「うるっさいわね！」
　！？」

茜「あ～本当にムカつく。
　実力もあって愛されていて。
　愛されるのは私だけでいいのに!!」

彼女の口は止まらない。

茜「初めて柱になった時、あいつは、皆に囲ま
　れて愛されてた。柱の人達ってイケメンだ
　し、あいつが凄く憎たらしかった。

　特に、私は義勇を狙ってたのに義勇はあい
　つの味方についた。」

茜「だから、奪ってやった。
　あいつに良い子のふりして近寄って、自分
　で自分の刀を腕に刺して悪者に仕立て上げ
　た。他の女の柱にもやってやろうと思って
　たわ！」

彼女は怒りで我を忘れ、自白した。

怒りで顔が染まる者、罪悪感で顔が蒼白になる者。

真実は明らかになった。

静まり返るその場所で彼女は自我を取り戻した。

そして、言ってももう意味のない言い訳ばかりを並べる。

茜「これはその、違うの………
　ただ、何となく言ってみただけで………」

苦しい言い訳、誰も彼女を信じてはくれない。

お「何が違うんだい？茜。
　苦しい言い訳はもうよすんだ。
　みんなを騙して、私の子供を傷付けたん
　だ。

　君は鬼殺隊追放だ。」

隠が現れて茜を連れて行く。

茜「いや、嫌よ！
　折角、ここまで上りつめたのに！」

後に、今までの任務の記録が他の人の手柄を横取りして偽っていたのを知る。

お「真実はもう明かされた。
　申し訳無いと思うなら、霜花達を必ず見つ
　け出しちゃんと謝るんだ。」

お「じゃあ、今度こそ柱合会議を終わりにする
　よ。また、皆の仲良い姿が見れる事を期待
　してるよ。」

お館様が去ったあとの屋敷の前は静寂に包まれていた。