一人目の主 ページ3
一人目の主とは平安時代にあいました。
主は短気でした。
ですが優しい方でした。
私も怒鳴りつけられた事がありましたが、その瞬間ハッとして元に戻ります。
主は、怒鳴りつけたあとすまなさそうにしていました。
だから私も許していました。
というよりも、主ですからそんなことじゃ嫌いになりませんけどね。
主は体が弱かった為、私は主の世話をずっとしていました。
だからこそ、主の良い所がたくさん見つかります。
主と話して過ごす日々はとても楽しかったです
主は外に出ることができなかったので私が外の話を沢山しました。
主はその度に
「私もいつか、外に出れるだろうか。
病は治るのだろうか。」
そう仰っしゃりました。
ですので、私は
「えぇ、治りますよ。絶対に。」
そう言いました。
いつか一緒にでかけようと約束もしました。
ですが、とある日の事です。
主はお医者様を殺してしまいました。
善良な医師でした。
主の病を治そうと一生懸命に頑張っておりまし
た。
ですが、主は、いつまで経っても病が治らないといつも腹を立てていました。
だから、殺してしまったのです。
いつも主人が短気な理由を私は知っていたのに止めることが出来ませんでした。
私がいけないのです。
私が主人の心をもっとケアしてあげていれば…
私は使いなのに…
使い失格だと思いました。
だからせめてもと思い、私はお医者様の遺体を埋めて無かったことにしました
そして、主はお医者様を殺したあとに薬の効果が出てきていることに気づきました。
主は強靭な体を手に入れました。
暫くして私達は外に出ようとしました。
ですが主の体は何故か日に当たると爛れてしまいました。
主は腹を立てました。
屋敷に戻り自分の部屋から出てこなくなりました。
私はすぐに出てきてくれるだろうと普段通りに生活していました。
ですが主は1週間経っても部屋から出てきませんでした。
私は心配になり主の部屋へ向かいました。
主の部屋へ近づくに連れ、血の匂いが強くなっていきました。
そして主の部屋を見た瞬間とても衝撃を受けました。
主は人間を食べていました。
その姿はまるで鬼でした。
ですが、怖くはありませんでした。
私も似たようなものですから。
主は私を見たあと、何処かへと行ってしまいました。
死体を残して…
去った時の主の顔は憎悪に満ちた顔でした。
残された私は次の主を探しました。
次に主になった人達とは暫くしてから出会いました。
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作者名:八仙花 | 作成日時:2020年6月29日 21時