即売会にて、どうしてこうなった。 (ページ2)

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１－２　前日の夜。ページ2

イベント前日の夜、俺は寝る前に不安の払拭法を考えていた。

俺には、ちょっとした自信、というにふさわしい肩書がある。

それは、「腐男子のくせして腐女子が苦手」ということだ。

なんだそれ、と思う人の方が多いと思う。Twitterでも腐女子と話している腐男子はいるけれど、俺はそういう経験はない。

しつこいようだけど、なぜなら「腐女子が苦手」だから。

まさか理由もなく腐女子を嫌うわけはない。苦手じゃなければ、話が合えば楽しいんだろうし、推しカプの話も合えば喉が枯れるまで話していたい、と思う。

俺が腐女子を苦手になったのには勿論理由がある。

俺には大学生の姉がいるのだけれど、流石遺伝子と言うべきなのか、その姉も腐女子なのだ。

話が合えば、楽しかったと思う。

しかし、残念なことに、俺と姉の嗜好は真逆だった。

姉はなんと、俺に地雷カプのプレゼンをしまくってきたのだ。

誰かの萌えは、誰かの地雷。どこぞの先生も言っていた言葉である。

姉にそういう苦行を強いられた結果、俺は腐女子がかなり苦手になってしまった。みんながみんな姉のようではないとは分かっているけれど、最初についた認識というのはなかなか拭えないもので、時間経過によって俺は腐女子が「完全に」苦手になってしまった。

まあ即売会にはなんとか行ける。というか行くと認識がその時だけ消滅する。

推し作者さんや推しカプを前にして、笑顔にならないオタクがいるわけがない。

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一話はここまでになります！主人公の名前は、滝村(たきむら)風音(かざね)です。

次の話はいつ更新できるか分かりませんが、休日に執筆することが多いので、載せるとしたら土日だと思います。これからよろしくおねがいします！