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濡れ衣 ページ13

A「私が12歳の時、兄さんが死んだ。否、殺された。」


中「殺された…?」


A「そう、殺された。ポートマフィアに。」



太「…君は、お兄さんがなんの仕事をしていたか知っていたのかい?」



A「それを知ったのは兄さんが死んでからだね…。それまでは何も知らなかった。

──勿論、ポートマフィアの存在も。」



太「君のお兄さんが、裏切り者として処刑されたことは?」


A「知ってるよ。でもそれは濡れ衣」



中「ンなわけねェだろ…!」



A「兄さんは……兄さんは裏切り者なんかじゃない!!唯の濡れ衣だ!!」


私は無意識に花畑を作り出していた。


太「落ち着いてAちゃん。中也も落ち着くんだ。ちゃんと聞こうじゃないか。」


太宰は私の異能を無効化した。


太「どうしてお兄さんが裏切ってないと思ったのだい?」


A「録音記録。」


太宰と中也は驚いたようだった。


太「お兄さんが録音していたのかい?」


私はコクリと頷いた。



A「兄さんが裏切り者達の会話を録音していた。」


中「…だけど相手に気づかれてしまった、ってことか…」


A「そう。でも兄さんはそのことを知らなかった。相手に気づかれていたことを、ね。」


太「…Aちゃんは、何時濡れ衣だと分かったのだい?」


A「兄さんが死んで5年後。ポートマフィアに入る前に知った。…ずっと変だと思ってたから自分で調べた。」


太「君は…お兄さんにそっくりだね…特に、気になったことを自分で調べるあたりが」



A「え…?兄さんを…知ってるの…?」


意外だった。だんだんと鼓動が早くなっていく。


中「あァ、俺と太宰の指導官だった。」


A「嘘……」


あぁ、少し感じた違和感はそういうことか。


太「こんなことで嘘をついてどうするのさ。」



A「否…つきそうだけど。」



太「何か言ったかい?」



笑顔で銃を向けてきた。


太宰サン、怖いです。



A「…イエ…ナニモ」


私がそう言っても、太宰は銃を下ろさなかった。



太「却説、大体理由は分かったとして……Aちゃん、君はまだ復讐をする気かい?」


そういう太宰と中也の目には、光がなかった。それはポートマフィアとしての目だった。


──人を殺す時の目。




…その目を見ていられなくて、私は目を逸らした。



A「復讐は……もうしない。否、できない。」



中「どういう意味だ」



A「…すぐに分かるよ」



私がそう言うと、2人の男がドアを蹴破って入ってきた。

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狐夜(プロフ) - ミルクレープさん» コメントありがとうございます!そうなんですか!?笑 なんか…ありがたいです。そんな風に読んで頂けるなんて…!!笑笑 (2018年10月17日 22時) (レス) id: 4857dbda8c (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ - 夢主の秘密がばれたときに感情移入しすぎて叫んだら家族に変な目で見られましたwwww (2018年10月17日 20時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ(プロフ) - いえいえ。 (2018年7月6日 13時) (レス) id: cf0e41908a (このIDを非表示/違反報告)
陰のオタク(プロフ) - ザクロさん» ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです! (2018年7月6日 13時) (レス) id: f8579db985 (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ(プロフ) - ハ?ナニコレ?面白過ぎでしょ! (2018年7月5日 22時) (レス) id: cf0e41908a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐夜 | 作成日時:2018年5月13日 20時

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