重ねた嘘 (ページ2)

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a junior high school student 02 ページ2

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それから私は、友人の羽美(うみ)と龍我くんとよく遊ぶようになった。

はじめは誘われても断っていたけれど、羽美は大切な友達だからこんなことで仲違いするのは嫌だった。

それに、龍我くんも友達を連れてきてくれるからなんだかんだわいわい騒げて楽しい。

特に浮所くんを連れてくることが多くて、いつの間にか4人でいつメンになっていた。

浮所くんとは1年生の頃に同じクラスだったけど、あんまり話した記憶は無くて、はじめは話せるか不安だったけど浮所くんがフレンドリーなおかげでそんな不安はすぐに消えた。

『ねぇA、これとこれどっちがいいかなー』

「...こっち！」

夏休みに入ってすぐ。

羽美に誘われてショッピングモールで買い物に来た。

どうやら羽美は龍我くんとのデートの時に着る服を買いに来ているようだ。

受験生なのになぁ、なんてのはニコニコしている羽美の前では禁句かな。

『あ！そういえば！龍我がね、Aと浮所と夏祭り行きたいって言ってたけどどう？』

「え、2人で行かないの？」

『別のお祭り2人で行くし、地元の祭りは騒ぎたいじゃん？』

...言われてみれば、地元のお祭りなんて顔見知りの人ばかりだからデートはしにくいかも。

「浮所くんが行くなら私も行く」

『りょーかい。龍我に言っとく！』

そう言って羽美は早速、LINEを開いて文字を打ち始める。

一方で私は、浮所くんなら行くって言いそうだなぁ、なんて考えながら夏服を眺めていた。

『てかさぁ、浮所とAが付き合ったらWデートとかできるのにね！』

「っ...！」

“龍我も言ってたよ”と笑いながら付け加えられる。

ごめんね、羽美。

私、まだ龍我くんのことが好きで浮所くんは友達としか思えないんだ。

口にはできない言葉を心の中で吐いた。

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