佐久間の色の明日【7】

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阿部side





病院での診断結果は、



「過労」。







最近の多忙に加えて、睡眠時間の短さや、食事の栄養バランス、あとストレスが原因だって。


目眩や動悸、冷や汗とかは過労の主な症状らしくて。




しっかりとした休養が必要らしいから、1週間は仕事を休むようにって完全なドクターストップ。





今は、俺の家に連れて帰って、俺とふっかで看病中。


といっても、ふっかはことの事情を滝沢君やほかのマネージャーさんにも

連絡入れるためにさっきから電話をかけ続けてくれてるから、ほとんど俺が看病してる。






「ありゃりゃ、熱出てきちゃったか．．．」






寝てるうちを見計らって、佐久間の体温を測ると、『37.8』。


そこまで高くないにしても、微熱は微熱。


いつもきれいな美白のほっぺはほんのりチークを塗ったときのように

赤らめてる。








佐「んっ．．．あべちゃ．．．」


「おっ、佐久間起きた？おはよう」



佐「ここっ．．．あべちゃっち？」


「そうだよ。覚えてない？

レッスン場で倒れたんだよ」









そういうと、バツが悪そうな顔をした佐久間。






まぁ、そりゃそうでしょうね。








「佐久間、過労だって。

仕事頑張りすぎだって」



佐「俺はっ、まだ全然．．．」



「体は正直だからね。

心はまだまだって思っても、

限界うみたいだよ、佐久間の体は」



佐「でも、今日．．．全然できなくて．．．



それどころか、迷惑ばっかで」








佐久間が、布団を目の下までかぶせて表情がほとんど見えない。








「気にしてる？照に言われたこと」




佐「．．．」









まあ、無理もないよね。


ダンスに定評のある佐久間からしたら、

そこを突かれれば痛いよな。








「最近、ご飯食べれてる？」



佐「えっ？」


「食べれてる？」


佐「．．．まちまち」




「睡眠は？」


佐「．．．2時間そこら」




「アニメの鑑賞時間は？」


佐「．．．全然」







やっぱり、佐久間ずっと忙しかったんだ。


自分の体を犠牲にして、


大好きなアニメを見る時間を削られてしまうほど。





「佐久間。

佐久間が仕事好きなことは分かるけど、もう少し自分の体と心とちゃんと相談しな。



無理をするなとは言わない。


でも、無茶はしないで。



大好きな仕事が佐久間の中でストレスにだけはなってほしくない」





佐久間はいつでも「お仕事楽しい！」って言っててほしいから。

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