ビビンバ〜すのイルネス〜【6】

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目黒side



佐「これは、．．．何があった？」




打ち合わせが終わって、寝てるラウールを帰そうと思ったんだけど、

家に親御さんがいないから、どうしようかってなって、

さすがに一人帰すのも怖いから、親御さんに許可をもらって

看病のために佐久間君と一緒にラウールの家に来たのはいいんだけど、




ラウールの部屋に入った瞬間、絶句した。


ラウールは、それなりに綺麗好きなはず。

それなのに、ラウールのお部屋は荒れまくっていて、

床に落ちていないようなものまで悲惨に落ちている。





「とりあえず、寝かせるか」



ラウールをベッドに寝かせて、少しの間リビングに降りていく。





佐「ラウ、やっぱりなんかしんどいことあったのかな？」

「うん、．．．あいつ、最近何もかもがおかしかったから。


昨日は廊下で一人で過呼吸なって、今日は熱出して、倒れて。


それに、ラウールの手、怪我してたし」




佐「過呼吸なってたんだ」

「うん、．．．何も相談されないから全然俺も昨日気付いたくらいで」



ラウールには、ラウールなりの悩みがある。


それは、もちろん俺らもそうで。

でも、ラウールの場合、何かと一人でため込むから、全然聞き出せなくて。






佐「何が理由かは分かんないけどさ、

でも、やっぱり言いづらいことの一つや二つあるよな。

俺らって何でも言ってるけど、でも奥にあるもんってそんな見せたくないようなことかもしれないしさ、


俺らもさすがにそこまでは詮索できないし。


それが、しょうがねえことだし。


メンバーだから全部知ろうなんてそんなの無理な話だしな」






ラ「．．．違う」



佐「ラウ！」

「おまっ、ちょっ、大丈夫かよ」





話してたらいつの間に降りてきたんだって思うくらい、気配を消してラウールがリビングの端っこに立ってた。






佐「ほら、ちょっとこっちおいで。


そこいん立っててもしんどいでしょ？」




そういって、佐久間君がラウールのことをソファーに座らせた。






佐「しんどいところない？」


ラ「うっ、．．．うっ、ヒクッヒクッ」







佐久間君が一言声をかけると、急に泣き始めてしまった。




佐「ちょっ、どうした？どうした？


泣いたらしんどくなるよ」


ラ「ごめんなさっ、．．．ごめんなさっグスッ」






これは、一つ一つ絡まった糸をほといてあげないとだな。

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