ビビンバ〜すのイルネス〜【6】

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佐久間side




ピーンポーン


『．．．』



ピーンポーン


『．．．』





？？？



でねぇ、．．．


なんでだ？





熱があるからしんどくて出れねえのかな？




でも、ここエントランスだし。

翔太が出てくれないと、俺、エントランス内にも入れねえんだけど。





んっー、ってその場で考えてたら、





受「あの、どうかなさいましたか？」





受付の人が見かねて来てくださった。





「あっ、あの、ここのメンバーっていうか、友達っていうか。

とりあえず、会いに来たんですけど、インターホン押しても出なくって。

留守ではないんです。

それは分かってるんですけど、体調崩してて、電話もつながらなくて、心配で。

それで来たんですけど、インターホン押しても全然でなくて。

家の中で倒れてたらとか、何かあったらとか考えると、もう心配で心配で」



受「とりあえず、落ち着いてください。


事情は分かりましたので、こちらで手続きお願いします。

そのお知り合いの方の部屋番号と、お名前、

あと、貴方様のお名前、生年月日、あと免許証などの証明書の提示をお願いします」





俺が相当心配してたみたいで、すごいマシンガンみたいに一方通行で話してて、

事の重大さを察してくださった受付の人がフロントの偉い人に話をつけてくれて、

マスターキーをくださった。



目当てが翔太で、俺がそのメンバーってすぐに気が付いてくださって。

いやー、こういう時自分が芸能人でやっぱりよかったわーって改めて思わされる。







とりあえず、インターホンに出なかった奴が玄関先のインターホンに出るわけもないから、

「翔太、ごめん」って心の中で謝りながら、玄関のかぎを開ける。







「お邪魔しまーす。



．．．翔太―、翔太―」






玄関に入ると、やっぱり翔太の靴がそのまま置いてあったから、

いるのは確定。


それに、なんか変な音っていうか、声が聞こえる気がして、

足早に翔太のことを探し始める。







「翔太―、俺、佐久間来たけど．．．


翔太―、しょう、．．．翔太！」






リビングに入ると、その声が大きくなって、

キッチンを覗くと、翔太が汗だくの状態で、

胸を抑えて、苦しそうに息をして倒れてた。







「翔太！分かる？！」

翔「はぁっ、はぁ、ひゅっ、．．．さっ、くっ、．．．くるしっ、

．．．いたっ、．．．くるしっ」






えっ、倒れてから、ここにどれだけいたの？



考えるだけで、ゾッとする。

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