ビビンバ〜すのイルネス〜【6】

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阿部side






自分でも驚いた。





翔太が泣いてるのを見たら、なぜか昔の自分が走馬灯みたいになって、そしたら今の翔太とリンクしてしまって。


それで、翔太が過呼吸になってるのを見たら、自分までしんどくなってしまった。






すぐに康二が気づいてくれたけど、なんかそんな自分さえ情けなくなってしまって。





深「阿部ちゃん、ちょっと落ち着いた？」

「はぁっ、．．．へいきっはぁっ、ごめっ」


佐「阿部ちゃん、はい、水」

「ありがとっ、」


佐「戻ってこれるときになったら戻っておいでって照が」


深「佐久間、翔太は？」

佐「落ち着いて、寝ちゃった。

ラウールが今、すげー見てくれてる」

深「そっか。サンキュ」






ふっかに背中をずっと支えてもらってるのがすごく申し訳ない。

佐久間にも気を遣わせてしまって。






「ごめんね。俺まで過呼吸になるとか、俺もビビった」

深「そんな日もあるって。そんな気にすんな」







あの時も、この人はこうやって屈託のない笑顔を浮かべてたっけ？






「なんか、昔のことがリンクしたみたいで。なんか、懐かしくなって」

深「そっか」







昔のこと。

もう10年以上も前のこと。



今ではいい思い出な俺の大決心。

そんな昔のこと。

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