ビビンバ〜すのイルネス〜

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ラウールside





「んっ、」

阿「おっ、起きたね。

おはよう。

気分どう？」





起きれば、知らない寝室で。

だからすぐに阿部ちゃんの家だって分かった。




「大丈夫．．．」

阿「最近睡眠不足だった分、十分に寝れたんじゃない？」


「えっ、なんで、睡眠不足なこと．．．」


阿「そりゃあ、伊達にラウールよりも長く生きてないから」





阿部ちゃんが不敵な笑みをこぼしながら、いたずらな顔で、そんなことをこぼした。




阿「ご飯食べれそう？」

おかゆ作ったけど」



「食べたい！」


「じゃあ、ちょっと待っててね」




そういうと、阿部ちゃんが部屋を出ていって、俺一人だけの空間になった。


阿部ちゃんを待ってる間、あたりを見渡すと、机には勉強道具。



部屋もきれいに整理されていて、俺と同じくらい忙しいはずなのにって、

自分と比較してしまう。






ガチャ

阿「お待たせ」





一人用のお鍋を持って来てくれて、中には卵のおかゆ。




阿「食べれる分でいいからね」


「ありがとう．．．」




阿部ちゃんがよそってくれたお皿とスプーンをもらったんだけど、

そのまま食べずに、持ったまま膝の上に置いた。




阿「どうした？」







整った部屋。


机の上には勉強道具が沢山。


今だって、俺の世話をしてくれてる。







「阿部ちゃんは、すごいね」





気づいたときには、俺の口からはそんな言葉が漏れていた。





阿「ラウール？

どうした？」





阿部ちゃんの優しさももともとからなのは分かってる。

でも、その優しさすら、今はプレッシャーに感じてしまう。

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