Orangeのままに【8】

知らない優しさ（楓莉??さんリク） ページ9

向井side





「んっ、．．．」



ラ「康二君！ねえ！康二君起きた！」






目が覚めた先には、ラウールの美形な顔のドアップ。




佐「康二！」

照「おはよ、康二」




そして、めちゃくちゃ心配してますって顔に書いたさっくんと、

少し苛立ちを隠せない照にい。





ラ「康二君、大丈夫？」


「俺、．．．」


照「倒れたんだよ。高熱で、」






そういわれてハッとする。







「コンサートは！？」


佐「そんな急に起き上がったらしんどいでしょ？」


「そんなことどうでもええねん！

コンサートは？なあ、照にい」






今日は、大事なコンサートの日だった。





照「それよりも、康二。

お前なんで、黙ってたんだ？

熱があること。朝からしんどかったんじゃないのか？」


「．．．それは、」



ラ「．．．ふっかさんがいたから？」






そういわれて、ドキッとする。






ラ「ふっかさんも今日、体調悪かったから言えなかったんでしょ？」


佐「康二、正直に言って。怒らないから」


「．．．だって、ライブに2人も体調不良がいたら、迷惑やろ？

それに、さっくんやって前に言ってたやん。

見に来てもらうお客さんに、俺らの私情は関係ないって」



照「それは、お客さんにだろ？

俺らにではない。


康二、ちゃんと話して。今日のこと」






医務室の空気が重くなる。

今、この部屋の中には俺とラウール照にい、佐久間君の4人だけ。


なんでよりによって、この３人なん？


逃げ場ないやん。








「．．．朝から体調が悪かったんはホンマ」

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