Orangeのままに【7】

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康二side


部屋に戻って、薬飲んでってしてたらいつの間にか眠ってしまってた。




次目が覚めたのは、佐久間君のドアをノックする音でやった。






ガチャ
「さっくん、．．．どないしたん？」


佐「ただいま、康二」

「おかえり」

佐「いやー、帰ってきたのに、康二の姿が見えないなーって思って。

寂しかったから部屋にお邪魔しちゃった」




さっくんが俺にいつもの笑顔で話しかけてくれる。





「あっ、ごめんな」

佐「部屋入ってもいい？」

「あっ、ええよ」





いつも他人の部屋にはあまり入る感じのないさっくんが珍しく入ってきた。





佐「康二、最近ちょっとお疲れ？」

「えっ、なんで？」


佐「んー、なんとなく。

間違ってたらごめんね」





ベットに隣り合わせに座ってさっくんが心配した声のトーンで話しかけてくる。


でも、それが無性に胸をキューンってさせて。




「俺にもよー分からんねん。

でも、なんか寝れんくて。


最近、寝る時になったらよー分からんけど不安になって、寝られんくて。

それで、お仕事にもちょっとガタが来てて。

分かってんねん、自分のせいやって。

やのに、．．．」




佐「そっか、そうだよね。

康二にだって不安になっちゃうことくらいたくさんあるよね。


寝られないくらい不安だったんだよね、辛かったよね？」




さっくんは、深くは何も聞かずにずっと俺の背中をさすりながら、

俺の隣から離れなかった。


でも、その温かさが無性に心地よかった。

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