Orangeのままに【4】

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深澤side


みんなで昼食を食べてるんだけど、


康二だけが全然落ち着いてなくて、ご飯を食べるスピードもマジでいつもの倍遅い。



俺が半分行ったところなのに、康二はまだ4分の1。


遅すぎるだろ？






ピカッ！

そう思ってると突然、外に稲光が走った。



ドンッ！



佐「うわっ！今のはちょっと近かったね」




雷の音が強くなって、みんなが少しびっくりする。

でも、そこまで怖がってるやつもいなくて．．．






「康二？どうかしたか？」



隣に座っていた康二が、俯いて俺の服の袖をさっきよりも強く握りしめていた。



康「フルフル)」




いや、なにもなさそうには見えませんけど？




何も言ってくれない康二が気になって、顔を覗こうとすると、




ピカッ！

ゴロゴロゴロ！


バチッ！

蓮「えっ！何？」

阿「停電かも」

翔「真っ暗じゃねぇか！」





すごい稲光が走ったと思ったらすぐに音が鳴って、

それも結構近かったのか音が高かった。


それで、そう思うよりも早くに電気が落ちた。





ガシャーン



箸が落ちた音がしたなと思ったら、





「康二？どうかしたか？」




康二の頭が、俺の胸にすっぽり収まってきて、

俺の服をぎゅっと握って震えている。




康「ハァッハァハァッ．．．ハァッ．．．ハァッ」


「康二？康二？大丈夫か？」




俺の心配する声を聴いて、メンバーが暗闇で何も見えない中、俺らを探そうとする。




阿「みんなその場から動かないで。

ケガするといけないから、

俺、ブレーカー上げてくる」




そういって、阿部ちゃんが、リビングから出て行って、ブレーカーをあげに行ってくれた。






「康二、大丈夫だからな。

落ち着け、落ち着け。

俺につかまってていいから。サスサス)」



なんとなくこの状況からして、この真っ暗なのが耐え切れないんだろうなっていうのはすぐに分かった。


だからこそ、今が一番怖いはず。


俺は電気がつくまで、康二のことをさすり続けた。






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