佐久間の色の明日【8】

・ ページ22

目黒side



目が覚めたばかりの佐久間君に言うのは心が痛い。



でも、もうこれ以上こんなこと俺らの方こそごめんだ。


だから、ここでビシッと言っておきたい。









「あのね、佐久間君が倒れてたの発見したのふっかさんとラウールだよ？


ラウールなんて最年少だし、佐久間君のこんな姿見たことないからすごいパニくったんだよ。


それに、ふっかさんはふっかさんで、責任感じて毎日お見舞いに行きすぎて心労で倒れるし、


そんな姿見て、康二も不安定になるしで、大変だったんだよ？分かってる？」







ありったけの思いをぶつけた。



もう、息もし忘れちゃうくらいに。









佐「ごめっ．．．らう、ふっか、こうじもめめもっ」






佐久間君は静かに涙を落とした。







舘「サスサス)目黒、それくらいにしとけ。


まだ起きたばっかの佐久間には負担がデカすぎるって」






舘さんが、泣いてしゃっくりを上げる佐久間君の背中をさする。






「ごめっ．．．。


でも、おれはただっ．．．佐久間君が1週間目が覚めないだけで、



俺らも、俺ら自身もこわれちゃうってこと知ってほしくて」






佐「めめっ．．．ごめっ．．．ありがとっ」




康「ホンマやで！さっくんが生きてて良かったわー！

もうこんなこと絶対にせんでや！

俺はさっくんの苦しんでる姿見たない！」



ラ「俺もっ！

佐久間君、俺があの日寝ちゃってごめんっ。

でも、もう絶対にあんなことしないで。


俺、怖かった」









末っ子3人にこんな顔させて。



俺、本当にバカだよ。







「ごめんな、みんな」






あれから、さらに検査入院も含めると2週間くらいは入院したけど、無事退院できた。


まだ過度な運動はだめだし、通院の日も多くなった。


それでみんなに迷惑はかけてるけど、俺はあの日から誓って、


もう二度と、甘い誘惑には乗らないって決めた！







ラ「佐久間君！

今日は、アニメ夜中まで見ていいって！」



「マジぃ！？よっしゃ―！」








こういう甘い誘惑には乗られやすいんだけどね。









end





―――――
作者です！

mo.onさんリクエストありがとうございました！



今回は、少し長いお話でしたが、楽しんでもらえてたら幸いです！！

はしゃぎすぎ（あやなさんリク）→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す