Super Moon～君へ紡ぐ奇跡～ (ページ32)

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佐久間side ページ32

朝、ふっかが病室に来たんだけど、ソワソワしてて、

なんか隠してることは気づいてた。

でも、何も聞かないで置いたら、警察の人が外に見えて、

俺らのことだってすぐに分かった。

それで、なんとなく看護師さんたちの話聞いてたらラウールが事情聴取受けてるって聞こえちゃって。

蓮「やっぱ、佐久間君は騙せないよね」

佐「ごめん、俺が本当は事情聴取受けないといけないのに。

ラウールに辛いこと思い出させて、自分はそんなことから逃げて」

蓮「そんなことないよ。佐久間君もラウールも同じくらい苦しんでるんだから、

それなら俺らのほうが、2人のこと守ってやれなかったんだし」

佐「．．．ごめん」

いつもなら何があってもポジティブに解釈できるのに、

今回ばかりはどうしてもできなくて、口から出てくる言葉は「ごめん」ばっかり。

蓮「ほら、ご飯食べて。

明日には退院なんだら。このままだったらもう少し入院必要ですよって言われたくないでしょ？」

佐「．．．うん」

まだ少し暖かさが残ってるご飯を手に取り、箸でそのまま口に少しずつ運んでいく。

美味しいのに、味がしなくなったそのご飯を

いつか美味しいって思える日が来るのか、俺には分からなかった。