佐久間side ページ4
佐「ハッ！
ここ．．．どこだ」
目を覚ますと、知らないところに寝転がっていた。
壁はコンクリートで包まれて、異様なほどに無機質な部屋。
佐「これっ．．．んっ！」
手と足は縄みたいなもので拘束されていて、身動きが取れない。
佐「おれっ．．．ラウっ！」
気を失う前、ラウールが誘拐されそうになって、
それで、俺助けようとっ
佐「．．．あっ！
ラウ！ラウ！」
少し俺よりも離れたところに俺と同じように拘束されて、
気を失っているラウールの姿が。
佐「ラウっ！起きろ！
ラウール！ラウール！」
何度叫んでも、ラウールが反応も示してはくれない。
くそっ！
俺が自由に動けれたら、ラウールのそばに駆け寄れるのに
そもそも、俺がもっと強ければ、ラウールを守れた
その悔しさで、怒りが出て、涙が止まらない。
あたりを見回しても、目黒の姿はなかった。
目黒だけは、誘拐されずに済んだんだ。
それが唯一の救いだった。
でも、目黒だって何をされているのか分からない。
でも、目黒だけでも助かったなら、
目黒がメンバーにこのことを伝えてくれるはず。
そしたら、
ラウールのことを絶対に助け出せる。
そう思えるだけでも、俺には大きな救いだった。
そんな時、
ギィー)
コツコツコツ．．．)
コンクリートの扉が開いたと思ったら、
佐「おまっ！誰だ！」
マスクをかぶって顔も見えない犯人と思しき人が現れた。
「君は、いい子だね」
お前っ．．．いったい何者だよっ。
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作者名：shin_chan
| 作成日時：2022年8月2日 23時
