佐久間side ページ22
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佐「ハァッ、．．．ハァッ．．．さむっ」
目を覚ますと、またあの場所に横になっていた。
佐「らうっ．．．」
部屋の中に、ラウールが倒れているのが分かる。
俺は、動かない身体を死ぬ気で動かして、ラウールのもとに駆け付ける。
佐「ラウっ、ラウっハァ、ハァッ．．．」
ラ「はぁ．．．佐久間．．．くっハァハァ」
佐「らうっ．．．いたいとこ．．．ハァハァないか？」
ラ「だいじょ．．．ぶっ．．．それよりもハァハァッんっ．．．なんか、さむっ」
起きた時に俺も思った。
夏なはずなんだ。
暑いはずで。
それなのに、この部屋は異常なほどに冷えてる。
ラ「うぅ．．．ハァハァブルブル)」
ラウールが身を縮こませて寒さに耐えてる。
唇も白くて、本当に寒そう。
佐「ラウール．．．これきなっ」
俺が運よく来ていたカーディガンをラウールに被せる。
ラ「でも、っこれ．．．さくまくんの」
佐「おれは．．．だいじょっぶ．．．ハァ
ぜったいに．．．いきてかえろう．．．ハァハァ」
ラウールの横に俺も寝転がって、そっとラウールの手を包み込む。
ラウールの手の方が大きいけど、
ラウールの手が少しでも温まりますようにって、
俺の小さな手で包み込んで、ハァーっと息をかける。
ラ「さっくん．．．ぜったいにハァハァ．．．でようね」
佐「だいじょっぶ．．．俺がハァハァッついてる．．．」
だから、
ぜったいに一緒に出よう。
2人で。
意識がもうそこを尽きようとしたとき、
俺には幻聴でも嬉しい声が聞こえたんだ。
「佐久間！ラウール！」
あっ、懐かしい声がする．．．。
俺の大好きな声が．．．
ねえ、俺
＿＿＿＿＿死んだのか？
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作者名：shin_chan
| 作成日時：2022年8月2日 23時
